第021話 人間関係

「どんな子が生まれるのかな?」


シャーレの中で媒精された僕達の子供は、培養器の中で育つ。


「会えるといいね」


「…そうだね」


会ったところで『親子』らしい人間関係を築ける自信が無い。


そもそも、

VRゴーグルをつけて、

仮想空間で会うアバターの君の、

本当の顔さえ僕は知らず、

直に触れた事も無い。




★☆★


以前書いた『BURS』から百年後ぐらい未来でしょうかね。

https://kakuyomu.jp/works/16816452219158487813



何かをするのは、全て仮想空間に設定した自分のアバターで、個々の生の肉体は、それぞれに割り当てられた、完全完備の隔離部屋から一歩も出ない。

仮想空間で体験した事は、それに見合った五感を部屋の中にある機械が、再現してくれる。

って感じ。


仮想空間内で知り合った相手と、そういう関係になっても、実際に触れあうのではなく、そのような感触を脳に伝達され、精子や卵を採取される。

って感じ。



☆★☆


次のお題は〖がんじがらめ〗

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る