第014話 引き出物

「ここだけの話。由香と課長ってデキてた…よねぇ?」


「デキてたでしょ。 贔屓、半端なかったし」


「切れた? …な、わけないよね? 二股?」


「どうかなぁ? 課長も妻子持ちだし…厄介払い? でもないか。寿退社しないし」


「W不倫突入?」



食後のデザートは、

引き出物のバウムクーヘンと、

根拠のない想像妄想話。



★☆★


由香さんの結婚式の翌日、

彼女と同じ課に所属する女子社員(独身)の会話。


お昼休みに、休憩室でお弁当を食べた後って感じです。

人数は、三人のイメージ。



由香さんと課長が不倫関係にあったかどうかは関係ない。


由香さんが仕事がデキる女だったから、贔屓されてたか。

本当にデキてたから、贔屓されてたか。

特に贔屓の事実はなかったけど、結婚した事へのやっかみか。

(一抜けした事への妬み。休日返上・ご祝儀の出費の恨み…等々)


取り合えず、メンバーの誰も、その現場を見たわけではない。

ただ、なんとなく、あやしい感じがした、と。

そして、話し合ってる間に、架空の話は、事実のようになり、今後の展開まで決定していくのだ。


更に、新婚旅行から帰った由香さんには、こんな話をしていた事は、おくびにも出さない。


『居ない人間の陰口を叩く』に『(自分達より)幸せな人間』要素が加わり、こんな事に^^;



☆★☆


次のお題は〖匿う〗

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る