第004話 肉じゃが

都落ちの憂き目に合い、

惨めな侘び住まいの淋しさの、

慰めになりそうな女子おなごといえば芋ばかり。


それでも、鄙びた暮らしに慣れドップリと浸かる頃には、

己だけに、大きな目を真摯に開くジャガイモの、

素直で純朴な情の深さに、

肉は、己の旨味エキスを、

彼女にしゅませながら、くたくたになるまで煮えた。




★☆★


うっ?

もちろん『肉じゃが』の出来上がる過程っぽいものだよ。


塊からこま切れ肉になるのって、中央から排除されたって感じだなって。

都って、透明っつーか、出汁オンリーって感じかなって。



☆★☆


次のお題は〖人工知能〗

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