第002話 まばゆい 《3-002》-1⃣

カースト上位の先輩方さえ悉く玉砕した弓道部部長の挙動不審に後をつければ、

暮れなずむ里山の頂上でセーラー服を脱ぎ棄てていた。


何が”絶対処女ヴァージン”?


白い肌がまばゆい…



ん?

何故、見える?


え?

発光してる?


「新月の夜、アルテミス様は狩りをしに、地上に降りてくるの」


気付けば、僕は鹿になっていた。



★☆★


『ギリシャ神話』より

月と狩猟と貞潔の女神アルテミスの裸身を見たが故に、

姿を鹿に変えられたアクタイオーンがモチーフ。




”絶対領域”とか…そんな意味合いの"絶対処女"

なんつーか、玉砕したカースト上位者達が、

「自分達が口説き落とせなかった彼女を、落とせる奴なんかいない」

っていう、敗北を認めたくない足掻き、とか、裏で『俺が奪う』の決意表明的な観点からつけられた仇名…みたいな。


まぁ…異国の女神の依代になるぐらいの別嬪さんなんだよ。



〖3年目:第054話 的外れ ③ 《3-002》-2⃣〗

https://kakuyomu.jp/works/16817139556778618202/episodes/16817330648170695014


☆★☆


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