第47話
あれから30分……互いの体を貪っていた時。
ガチャ
ドアの開く音が聞こえてくる。
「「……ッ!?」」
ドアを開け……部屋の中へと入ってきた人物を見て僕とマキナは驚愕する。
「ど、どうしてここに!?」
入ってきた人物……それはミリアだった。
なぜここにいるのか。僕とマキナはともに驚く。
「知らないのですか?私はアルミス様より頂きし諜報機関があるんですよ?これくらい当然のことです」
「……っ」
僕はその言葉を聞いて驚愕する。
ちょっと待て。
僕がミリアにあげた諜報機関はかなり規模の小さなものだぞ……?
僕がSS級冒険者としてここにいる以上、いつかはバレるとは思っていたけど、いくらなんでも早すぎないか……?
一体どれだけ規模を大きくしているんだ?
インターネットなんてものがない世界で情報を手に入れるのはかなり難しく、半日程度で僕がここにいることを掴めるなど……僕と同じくらいの諜報網だぞ?
さすがに全世界に張り巡らせている僕とは違ってこの国と帝国間だけだと思うけど……それでも十分すぎる。
ちょっとミリアに関して調べておこ。
「マキナ……私の時間ですよ」
ミリアはマキナに対して口を開き、冷たい視線を向ける。
「ぐぬぬ……」
マキナはミリアを見て悔しそうに歯ぎしりする。
「……」
僕はそんな二人を見ながらこっそり布団で地面を隠す。
別に僕は浮気や不倫をしたわけでもないが、なんというかそれと同じくらいの後ろめたさを感じる。
「それではマキナ。まずは服を着なさい」
「……」
ミリアの言葉を受けてもなおマキナは黙り続け、ただただにらみ続ける。
「はぁー。寝ますよ?アルミス様は睡眠不足です。マキナも自分の部屋で寝ていてください。起きた後、これからどうするかは私が後でお教えいたしますので」
「……うん」
マキナは自分が悪いことをしているとは思っているのだろう。
ミリアの言葉に頷き、いそいそと服を着た。
「ではお休みください。アルミス様」
「……おやすみ」
睡眠時間をもらえるのは本当にうれしい。
僕は素直にミリアの言葉に従い、目を閉じた。
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