名前の要らない世界
かるめらな豆
第0話 終末を辿れない日曜日に騙る
変わらない、帰れない、替えのない、そんな変わり者達がたどり着く終着点が如何なる未来に至るのか。
忘却の彼方に果てるもの。
呵責の末に命を絶つもの。
雑念に従い己を殺すもの。
異なる倫理観に身を焦がすもの。
ただのエゴでしかないもの。
我々はただ、知ってしまった。
痛快で痛恨で忠実で注意散漫だったかつての悲劇が今敵の愉快で実に快楽なドラマチックな台本を。
従ってやろうじゃないか。
したがって、炙り出そうじゃないか。
分かるはずであっても和解は出来ないのだから。
敵を知るには己を知る。
己を知るには何をする?
まずは鏡をよく目に映せ。
鏡を鑑みて世界を正せ。
鏡の中にいるのは何者か。
人か、悪魔か、天使か、神か。
目に焼き付いたそれを決して手放すな。
手放した瞬間から存在は淘汰される。
自分のやるべきことを見誤るな。
それだけが、我々が発言を赦される実に的確な戯言である。
あぁ、また日付が変わろうとしている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます