無表情アイドルと同棲しています
漆黒の白竜
プロローグ 土曜日
こんなことはフィクションの世界でしかない そう僕も彼女も思っていた
これは僕と彼女の不器用で幸せな物語ーーー
高校二年生になった僕、
僕の通う
実家から持ってきた生活用品などの段ボールが大量に置かれたリビングを見渡す。
今日からここが僕の家になるのだと思うとわくわくが止まらない。
「よし、やるか」部屋のレイアウトをどうするか考えながら未封の段ボールに手をかける。
それと同時にドアの開く音がする。鍵は閉めたはずなのに。まだ届いていない段ボールがあったのかな。
急いで玄関に向かうべく小走りにリビングを出ようとする。
扉を開けた瞬間にワクワクは溶け、表情は凍りついていた。
何で女子がいるの?相手は一切表情を変えることなく止まっていて、凍った時間が生まれた。
「あっあの···どっどちら様ですか?」緊張で声は震えていた。
「503号室に住む予定の七瀬です。」あれ?
「僕も503号室なんですけど···」再び沈黙の間。
部屋が同じと言う事実の他にずっと感じていた違和感にも気づいた。
「あっ!あなたってアイドルの···」「
そう、目の前にいる美少女こそ学校のマドンナにして冷淡アイドル七瀬可織さんだ。
美少女の割りに無口で無表情なため冷淡のアイドルと言われている。ファンクラブも学校にあるくらいだ。
なぜそんな美少女とマンションの部屋が被っているのはさておき、
「ひっひとまず中へどうぞ」七瀬さんは小さく頷くと、荷物をおいてちゃぶ台の前に礼儀よく座った。
「···」
「···」
気まずい、気まずすぎる。
「じっじゃあ、僕はマンションの人に話を聞いてくるので、待っててください。」
「私も行く。···」小さい声だったが、はっきりとそう言った。
「···じゃあ、一緒に、行こうか···」余計気まずくなった。
それから二人でマンションの管理人室にいって話を聞くと、手違いだろうと言われた。
二人とも同じ金額だったため、どちらの契約かわからないそうだ。
どちらかが別のところに移り住むしかないらしい。
なんとも無責任なおじいちゃん管理人だ。
管理人室から部屋に戻ってきた。
その後、どちらが別のマンションを探すのかを少し話したが、お互いバイト代やアイドルとしての収入をほぼつぎ込んでここに来たため、住むところもない。
ならばと、僕はこの部屋の契約を七瀬さんにして、一年間の間にここの契約金を七瀬さんに渡すことを提案した。
これなら全額渡した後に、七瀬さんは別のマンションに移り住めるし、その後は、僕の契約として僕が住むことになる。
何より今これしか浮かばないからだ。緊張しすぎて。
驚いたことに七瀬さんは僕の提案を飲んでくれた。
その後はお互い話すことはなくお互いの荷物を整理して、分けあった自室に閉じ籠った。
今日の出来事のせいでたぶん寝られないな。
~あとがき~
読んでいただきありがとうございます❗
漆黒の白竜です。
初めて小説を書くのでこれでいいのかな?と思っています。
是非感想をお願いします❗アドバイスもお願いしますm(._.)m
時間はかかるかもしれませんが、近いうちに更新できたらと思います。
余談ですがこの作品は、三河ゴースト先生の義妹生活に影響されてます。
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