第5話

 ~香衣理かいりサイド~

「さてと、香衣理かいりさんあなただけ残ってもらったのには三つ理由があって一つは他の子達がいる時にも話したけど錬金術の仕方を教えたい、残り二つはどうやって単語ワードの魔物が生まれたのかと勇者の職業が生まれた真実を教えたい。それが私があなたを呼び止めた理由」

「勇者の職業は初代創世神が作ったのでは?」

 香衣理かいりがそう質問すると

「違うよ、その話を話す為には私達みたいな単語ワードの魔物がどうやって生まれたのかを話す必要があるからまずそっちから話すわね、単語ワードの魔物は人々の願いや恐怖を糧として生まれる、単語ワードの魔物は元々48体いて人々の願いから生まれたのが24体、恐怖から生まれたのが24体、私は単語ワードの魔物、軍勢アーミー軍勢アーミーは恐怖によって生まれたの、勇者の職業は遥か昔この大陸にまだ誰も住むことが出来なかった時代に二代目の魔王が単語ワードの魔物、幽霊ゴーストのアリシアと願いから生まれた単語ワードの魔物3体、希望ウィッシュ運命フォルトゥーナ継承インヘリタンスと協力して自分の全てとアリシア以外の単語ワードの魔物3体を消滅、糧とすることを条件として自分の職業、神格職業アルカナの一つ聖魔剣神エインヘリヤル幽霊ゴーストが勇者の職業に、変化させて作られた、だからある意味では始まりの勇者は二代目魔王だと言える。これがこの世界に勇者の職業が生まれた真実、そして誰よりもこの世界の人間を愛し散っていった一人の男の真実だよ。」

ラプラスはそう質問に対して答え少しの間うつむき顔を上げる、そして香衣理かいりは何かに気付いたように質問する。

「人間が単語ワードの魔物に変化して生き返ったりするのは死ぬ前に残した未練からですか。」

ラプラスはその質問に対し驚いたような顔をして答えた。

「正解です、私は魔物暴走スタンビートによって死ぬ時に自分が何人も居ればここまで酷い事にならなかったのではと嘆いていましたし、生き返った後になってこの生き物について過去の記憶を思い出してみたら実際にそう記憶していたので最初の軍勢アーミーの魔物が。」

「やっぱり、それと錬成はどうやってすればいいですか?」

「教えると言っておきながら忘れていたわ、お詫びに秘術の一つ複合呪薬の作り方を教えるわ、錬成のやり方は簡単で錬成用の釜で綺麗な水の中に適切な材料をタイミングを間違えないように入れながら出来上がってまとまりだすまでかき混ぜるだけ、完成品を入れる器はまとまり出している間か作り出す前に用意するといいわ、錬成には錬成釜と綺麗な水が必要だからギフトに工房召喚を持っているあなた達みたいな人以外綺麗な川の近くに自分の工房を持っていてその中でしか錬成しないんだけどね、水属性の魔法を使える人は別だけど。じゃあ説明もした後は複合呪薬の作り方を作りながら教えるだけなので実践で教えます、今回は無限薬・性転換薬・獣人化薬の三種複合呪薬で飲んだら効果が永遠に続く呪薬です、材料は人狼の牙を2本・シェイプシフターの髪5本・レッサーウロボロスの鱗を四枚・マンドラゴラを3匹です、手順は人狼の牙とマンドラゴラ1匹入れて5秒間に1回のペースで15回かき混ぜる、その後シェイプシフターの髪とマンドラゴラ1匹を入れてペースは変えずに30回かき混ぜる、最後に残りの素材を入れたら3秒間に1回のペースでまとまるまでかき混ぜたら出来上がり、今出来た完成品はあげるから好きに使えばいいわ。」

ラプラスはそう言って黄緑色の液体が入った透明な瓶を香衣理かいりに渡した、瓶には三種複合呪薬ブドウ味と彫られていた


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