君との思い出だけは、幸せで満ちていた

@trump_magic

「イジメられた側がイジメと言ったら、それはイジメになるんです」

私のお母さんに、担任教師はさも当たり前かのように言い放った。お母さんはシングルマザーで、誰よりも仕事熱心だった。そんなお母さんの仕事の時間を削らせてまで、この担任教師は、お母さんに説教をしたらしい。

まず最初に怒りが湧いた。次には、どうしようもない苦しさと悲しみが襲ってきた。

心の中で何度も謝った。もちろん、お母さんに。

仕事の時間を削らせてゴメン。友達に恵まれない私でゴメン。

私は一生、あの女を忘れないだろう。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい