第18話
おっとイカン。熟睡していた。ま、それもそのはずだ。今日は随分と走ったり歩いたりドロップキックしたりしたからな。つい居眠りしてしまった。ああ、もうこんな時間か。美歩ちゃんは、とっくにご就寝だな。陽子さんはお風呂か。そうだ、そろそろ幽霊が出る時間だな。昨夜もこのくらいの時間だったからな。どれ、鑑識のお兄さんが言っていた事が本当かどうか、確かめに行ってみるか。
イチョウの木が月光に照らされ、輪郭を顕にしている。暗い境内は静かで何者の気配もない。
幽霊の正体は大内住職だった。夏のご住職は白い
湿気がひんやりとした風に乗る。海や山の風と違って、本当に気持ちいいぜ。
いやあ、良いことをした朝は気分爽快だ。昨夜は張り切って、予定より少し多めに雑草を取ってしまった。朝方に、真っ黒に汚れて帰ってきた俺を見て、陽子さんも美歩ちゃんも驚いていたが、事情は話さない。これが男の美学ってやつさ。
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