Day3-14 ツインテ店員ちゃん。その後はラルム先輩と……


事が終わると、ツインテ店員ちゃんが店内に入ってきた。



「ただいまです!いやあ、お留守番なんてさせちゃってごめんなさいです」



床で寝ているパムムに目をやった後、僕の耳元でささやいた。



「先ほどはお楽しみでしたね」


「うっせぇわ」


「欲を言えば私にもして頂けたらうれしいですけど、なんて。てへ」



てへぺろポーズをかましてくる彼女。



「君、名前は何て言うの?」


「はい、アリサです」


「アリサ。ショーケースに手をついて、こっちにお尻を突き出して」


「えっ!……まさか、本当に私にも」



僕は


アリサの


ツインテールを




引っ張りながら



した。






ーーーーー






「おや、ヒロトじゃないか」


「あ、ラルム先輩!」



図書館に向かう途中でラルム先輩と出会った。


先輩は道の脇にあるベンチに座って読書中だった。



「ちょうど先輩の所に行こうと思ってたんですよ」


「私に会いたいと思ってくれてたなんて嬉しいね」


「お菓子買ってきましたよ」


「ありがとう。ではコーヒーを淹れよう」



僕がタルトを見せると、ラルム先輩は帽子を脱いだ。


中からコーヒーセットが飛び出してくる。



コーヒー豆


コーヒーミル


ドリッパー



ミルク


角砂糖


コーヒーカップ


ソーサー


ティースプーン



それらが踊りながら、コーヒー豆を焙煎し、ドリップし


カップにコーヒーを注ぎ、ミルクまで入れてた。



「砂糖は3つでよかったかな?」


「僕もタルト食べるんで、2つでいいです」



ラルム先輩と発光するタルトを味わった。


キラキラしていて綺麗なんだけど……


食べる瞬間は『口からビーム』を出しているように見えるのが何とも言えないんだけど。



「すごくおいしいよ。ありがとう」


「確かにおいしいですね」



お味はなかなかのものだった。



「このタルトもそうなんですけど、お店にあった他のケーキも光ってて。どーゆー理由で光らせるんですかね?」


「おいしそうに見せるためじゃないか?果物でも野菜でも色が濃い方が新鮮でおいしそうだと思うだろ」



そんなものか。


そういえば、デパ地下で売られている食品はすごく明るいLEDで照らされて、おいしそうに見えた記憶がある。


LEDがない代わりに魔法がある世界なので、照明を利用するよりモノ自体を発光させるようになったのだろうか。



「コーヒーは光らせないんですか?」


「……魔法で光らせることはできるけど、コーヒーが光っててもおいしそうにみえないだろう」



そりゃそうだ。


タルトを食べ、コーヒーも飲み終わると、ラルム先輩は僕の膝の上に座ってきた。



「重くないかい?」


「大丈夫ですよ」



彼女は僕の首に後ろに腕を回し、キスをしてきた。



「今日はどんな魔法を使いますか?」


「そうだね。ヒロトが私のことを好きになる魔法かな」


「それは難しいかもしれませんよ。僕は魔法耐性が高いんで」


「何を言ってるんだ。魔法の一つも使えないのに」



ついばむようなキスを繰り返す。



「魔術科って、魔力が高い人の方が偉いとかってあるんですか?」


「一概には言えないけど、そういう風潮もあるかな」


「魔術科の四女神って、番長みたいものなんですか?」


「私に言わせればただの駄々っ子たちだよ。確かに魔力量はすごいと思う。でも、例えば……私と炎の女神イーフが戦うとしよう。火の魔法しか使えないという縛りで」


「はい」


「私が本気を出せば負けることはないよ。魔法は単純に魔力量だけのものではない」



そう言ってラルム先輩は地面を指さした。


指先からレーザーのような熱線が出て、地面に深い穴ができた。



「彼女の額に穴があいて、一瞬で勝負がつく」


「こっわ……」


「大丈夫だよ。ヒトロの体に穴をあけたりなんかしない。まあ、つまり魔法は使い方だってことだね。ものすごい大量の水をどれだけお湯に変えるかという対決をしたらイーフには勝てないけど」



ラルム先輩は魔術科の中では魔力量に秀でているわけではないけど、魔力操作に優れているのか。


先日も繊細な魔法を追求しているとか言っていたな。



「はぁ……。ラルム先輩は魔法でいろいろすごいことができそうですね」


「できるさ。面白いことをやって見せよう」



ラルム先輩は僕の膝の上に座ったまま腰をクネらせ始めた。


えっちがしたくて我慢できなくなってきたのかな。


でも面白いことをやるって言ってたし……。


この腰クネりが面白いことなのだろうか。



……あれ?



何か変だぞ。


僕のアソコが……。



「はぁ……はぁ……。ヒロトの……ここが今、どうなってるかわかるかい?」



彼女は僕の股間の辺りに触れる。


先輩と体をくっつけてキスをしたりしていたので、先ほどまでテントが張っていた。


だが、今は平らになっている。


おかしい。


僕はアソコは起立している感覚があり、それどころか……。




「今……ヒロトのモノが……私の中に……入っているんだ」



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