超究極収納魔法で異世界無双

Leiren Storathijs

第1話 この魔法すげぇ!

 俺の名は世界せかい 収蔵しゅうぞう。ひょんなことから異世界転生した。転生前のことはトラックに轢かれたこと以外覚えてないので、せっかくだから異世界を謳歌することにした。


 と言っても右も左も分からないけどね。でも、死にさえしなければ、なんとかなるさ☆


 という俺に対して、早速やべえ奴が来た。オオカミだ! やべぇ、どうしよう。俺、なんも武器持ってないよ?


「グルル……グアアァァ!!」


「うわああああ!!」


 俺は咄嗟に手で来るなとジェスチャー……慌てて振り払おうとした。

 その瞬間だった。オオカミは目の前から消えていた。

 あっれぇ〜? なにが起きたんだぁ?


 そうすると俺の目の前に青い画面が現れた。なんと中には……。


収納:Lv1[収納限界100/001]

・オオカミ×1[内×1生存中]


 なんてこった! 生きてるオオカミが収納されちまった! この魔法、すげぇ!!

 というかコレ、どうやって取り出すんだ……? 収納できるなら、取り出せられないと可笑しいよな?


 俺はとりあえず、青い画面を指で押したり、出てこい! と念じて見たり、青い画面に腕を突っ込んでみた。

 でもなんにも起こんねえ!

 なんてことしてたら、急にコマンドが出てきた。


[取り出す][発射]


 取り出すのは分かるけど、発射って何だ? まぁいいや、押しちゃえ! 発射ぁ!


 と、俺が現れた青い画面のコマンドを押すと、それはそれは凄まじい勢いで、画面からオオカミが発射された。

 すると勢いよく近くの木に当たって、爆散したぁ! いや、勢い強すぎだろ! 死んでんじゃん!? いや、死んでいいのか。だって殺されかけたし。


 よっしゃあ! じゃあ改めて異世界生活開始ィ! さぁさぁ、次はどんなイベントが起きるかなぁ?


 そう俺は無限に広がる平原に続く、舗装された街道を歩いていると、叫び声が聞こえた。


「きゃああああっ!」


「ひゃっはー! お嬢様がこんな薄い警備で外歩き回っちゃダメだぜ〜? ぐへへへ」


 おーっとお助けイベント発生! これは助けないと、イベントフラグ折れるってやつだよなぁ? ならばやることは一つ! 今行くぜお嬢!


「お前たち! なぁにをしてるんだぁい?」


「……だれだコイツ。ぐへへへ! さぁさぁお嬢様! こっちに来るんだ!」


 無視されるパターンなんてあるのね!?

 じゃあ、お構いなく! ボックス・イン!


収納:Lv1[収納限界100/003]

・盗賊×3[内×3生存中]


 うっはぁw この魔法人間も仕舞えるのかよww すっげww


「あ、貴方は……?」


「通りすがりの人間さ! 大丈夫だったかい?」


「は、はい……お構いなく」


「それじゃ! おつかれ!」


「待ってください! なにかお礼を!」


 はい来た連続イベント発生! さぁて、どんなお礼をくれるのやら。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る