第2話 自由、両親の離婚。そして17歳での妊娠
私が小学6年生くらいになると、父は職場が遠いから職場近くに家を借りると言い出し母とは別居状態になった。
実際、家から職場もたいして遠い距離ではなく、
車で40分くらいだったので別居する程ではなかったんじゃないかと思ったけど、幼心に「あの女の人と住むのかな」なんて思ったりしたものです。
しかし、父が一緒に住まなくなるというのは私にとっては嬉しい話で心の中で小躍りしたのを覚えています。
これからは父の一挙一動に反応しなくて済む。
パラダイス!
そうして私は誰の目も気にせず好きな事をして生きるようになりました。
元々母親も子どもに興味がなかったので、家に帰らなくとも何か言われたりしたことはありませんでした。
高校へはなんとか入る事ができました。
底辺高校でしたが笑
私の高校入学を待っていましたとばかりに父が離婚届けを持って家にやってきた。
私の目の前で離婚届けに判を押す両親。
私の率直な意見
「名字変わるの?」
以上。
両親の離婚にまったくの無関心。
自分の名字がどうなるのかだけ気になった程度でした。
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高校2年生の冬。
当時の交際相手の子どもを妊娠した。
交際相手へは妊娠したかもしれないと伝えたけど
病院へはついてきてくれず一人で行った。
結果は妊娠9週。
胎児の形こそよくわからなかったけれど、
これが心臓だよと先生が教えてくれた。
こんなに小さいのに心臓が動いてる。
言い知れぬ感動と押し寄せる不安で涙を堪えるのが精一杯だった。
きっと交際相手は産む事を反対するだろう。
それはわかっていた。
でも私は一生懸命動く心臓を見た時に例え一人でも産む決心はついていた。
正直怖い。周りはなんて言うだろう。
どんな目で見られるだろう。
私に子どもなんて育てられるのか。
今にして思えば当時にもっと考えるべき事は他にもあったはず。
現実的に考えて高校生の身分でどうやって子どもを育てるのか。
経済的にどう生活をしていくのか。
両親の揃わない子にいらぬ苦労をさせてしまうのではないか。
生まれてくる子どもを幸せにできるのか。
全て一人でクリアできる問題ではない。
17歳の浅はかな私は現実的な事は考えずに、
ただ、一生懸命動く心臓を守りたかった。
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