ウゴモノ

@KKTK

第1話 出発

 午後1時半、そろそろだな。と思いながら椅子に座りコーヒーを味わっている。

 整髪料で髪の毛をセットし、日焼けクリームを顔に塗って歯を磨き、必要な持ち物は昨日のうちにリュックに入れて準備してある。準備万端だ。

 コーヒーがあと一口というところで、キュルキュルと腹部あたりがそっと声をあげた。そしてその最後の一口を飲み干し、トイレへ駆け込む。元々お腹は弱いから腹部のご機嫌はいつも伺っている。

 トイレで用を足し、時計を見ると午後2時前。準備しておいたリュックを背負い、マスクを装着し家を出る。

 玄関から外に出ると、太陽の光が頭上に降り注いだ。昨日の夜、毎晩チェックしている天気予報が頭をよぎる。『きびしい夏日よりです』と、馴染のお天気キャスターが言っていた。

 全身で紫外線を浴びながら、日焼けを恐れずマンションの階段をかけ下りた。

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