第6章 恋愛事情Part2
「お、美味しいっ」
一口食べるなり満足そうな顔をするすず
タケシは自分の席にもどり
ふ~~っとため息をつき、ハイボールを一口飲む
「名前なんて言うん?初対面の男に料理作るって結構、図々しいねw」
笑いながらすずに話しかけるタケシ
「私はすずって名前。珍しい名前でしょ?女優さんみたいじゃない?だってさ見た感じシェフじゃないじゃん笑。」
「君さぁ、失礼なやつだよねw」
「居酒屋の店長か大将みたいでさ、試してみたかったんよ」
「で?どうだったん?飯の味はさ?」
「ギャップがありありでめっちゃ気に入った。どこの店で働いてるの?」
「それは言わん笑」
そんな会話を繰り返しながら会話が弾む。
そこにマスターのジンが会話に割り込む
「あのさぁ?会話に俺の入る余地ないのか?めっちゃ楽しそうやん」
「マスターは店見なきゃいけないでしょ?」
「はい、はい笑、こいつの作る料理は本物やろ?今度、店行ってみ?」
「あっ!あとさぁ、こいつおじさんで金ないやつだけどめっちゃ優しいし、飯はうまいから彼氏にすずちゃんどう?笑。すずちゃん年上のおじさんタイプって言ってただろ?笑」
「ジンっ!お前さぁ~~~俺、この子無理っ」
「タケシさん?酷いなぁ、私は結構、ギャップある年上の人好きなんだけどなぁ。」
「お前らさぁ?一度、二人で飯食べに行ったら?お似合いなんだけど笑」
「興味ないっ!俺の嫌いなタイプっ」
「ひどいなぁ、タケシさん。。。私イジケます。」
タケシの第一印象はあまり良くなかった。
好みのタイプは静かな優しい一生懸命で芯のある女性がタイプだった。
すずはと言うと可愛い系で有名人で言うと中条あやみ似。物事はハッキリ言うが何かふわふわしていて影のある。しかし、男ならとても魅力があるタイプだった。
そんな二人が同じ時間を過ごすには時間がかからなかった。
告白をしたのはタケシではなく、彼女。。。
すずだった。
この時のすずの心情はと言うと。。。
(このおっさん、お人好しだから利用できる。)
しかし、タケシはその心の中を見透かすことはできず、後悔をし、自分のための店を持つことを諦めて知り合いがいない地へ行こうとは
その時のタケシは思いもしなかった。。。
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20時まで時間が30分くらい前であるが、
その時のタケシの心の時間は1分が10分、いや、30分くらい長く感じた。
恋愛と言えばいつも優し過ぎるからと去っていく女性達、タケシはどうしていいか分からず過ごしてきた。
(そんなはずない。すずはそんなことしない)
と繰り返し頭の中を巡らせた。
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