第2章 ~久しぶりのデート~

オレはタケシ中年のおっさんである。


スペック

年齢:40代後半(もうすぐ50才に手が届く)

身長:170.5cm(0.5cmが大事)

職業:本業イタリアンシェフ

副業:焼肉屋の店員

趣味:いろいろ


俺にはとりま彼女がいるんだけどさ。


その彼女が女性特有の病気があって保険きかないから治療費足りないって

そして貸してくれって言われてんだけどそんな高給取りじゃないんだよな。。。


しかもさ、毎回会う度に新しい服装だし、

綺麗でかわいいからいいんだけど。。。

街歩くとすれ違いざまにその彼女にみんな振り向くんだよ。

モデルみたいなんだよね。

そんな彼女がオレと付き合ってるなんて自慢出来るからいいんだけどね。


たーくんの前では綺麗でいたいとは言ってくれてんだけど。。。


でも。。。

なんか、違うんだよなぁ

休みの日に連絡つかない時もあるし、たまにドタキャンされるし。。。

聞けば

「精密検査があったから連絡出来なかった」って。。。

精密検査しても結果報告ってできるやん。


まぁ、検査とかは疲れるだろうから連絡出来へんのは仕方がないとして。。。


今日は久しぶりの彼女とデートなんだよね。

休みがたまたま合って気分は浮かれてる。


その彼女の職業はウェディングプランナーってやつ。

人の幸せを職業としてバックアップしてるめっちゃいい仕事をしてる。

オレもシェフしてるから人の至福の笑顔見たいからこの仕事してる。

お互いこの共通点はあるんだよね。


出会ったキッカケ?

あっ。聞きたい?

友人のお店で出会ったんだ。たまたま隣で1人お酒飲んでたんだ。


職業聞かれたからシェフしてるって言ったんだ。そしたら

「何か今作って」って


友人に無理やり厨房借りてその場で即興でおつまみ作ったんだ。

そんときめっちゃ喜んでさ、いい顔してたんだよね。んで、オレから誘ったんじゃなくて

連絡先聞かれてそのあとデートして

告白されたって感じ(笑)

仕事忙しかったから彼女はまだいいやって思ってたんだけど、めっちゃ美人だったからOKしたんだ。


そんな彼女とはもう一年くらい付き合ってる。

けれど半年くらい前から

「実は。。。」って病気を知らされた。

働いても身体が辛くて休む日もあるし、

だから給料が少ないから治療費が足りないって...


オレはそんな彼女が可哀想で

「治療費そんなにかかるんだったらオレがバイトしてそれ全部治療費に使いなよ」って


だから本業とは他にバイトしてそのバイト代は全部渡してるワケ。


彼女からは

「いつか身体治してたーくんの子供産みたい」

なーんて言われるもんだからはりきってるんだ。


おっと。

待ち合わせの時間だ。




ある専門モールのカフェで待ち合わせた。

時間はam11:30分になろうとしてる。


カフェの店内は学生やカップル、仕事サボりのサラリーマン。

店外では歩く人々で流れる音楽や会話が飛び交い賑やかである。


一人店の前で彼女を待ってると

「たーくんっ!お待たせ~」

小走りで来る彼女を見つけカップル特有の抱きってしてくれた。


そしてニヤけるオレ

「お~っ!オレも今来たとこ~」

「この店でお茶してどっかでメシ食べるか?」


満面な笑顔で答える彼女。

「うんっ。ここで初めにちょっと話したいし」


「何?話って?」


「中入って話しよっ」


「あ、おん。分かった」


今日こそは治療して身体の調子が良くなってきた報告かなって思ったオレ。


実は違ったんだよね。これが。。。


はぁ。。。信じていいのか悪いのか

なんなんだろって思ういくつかの疑問が溢れてきたのだった。。。







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