第3話
[面白かったね~]
[もう最高!]
[あれは笑っちゃうよね?]
[本当に!]
と口々に感想を言いながら出て来た。
そして、みんなで、ご飯を食べに
行く事にした。
[何処に行く?]
[何が食べたい?]
[男子は何が良いの?]
と女子達が聞くと。
[お前達に合わせてやるよ!]
[あら?今日は紳士的だね?]
と愛甲を、からかう紗綾。
[男子も居るし定食みたいなのが
良いよね?]
と純香が気を使う。
[そうだね!それから、カフェで
お茶しても、まだ時間いけるでしょう?]
と紗綾が提案する。
[うん、そうしよう!]
なんせ、意見が、まとまるのは早い
8人だった。
ご飯は、豚カツやさんに決まった。
入ると竜と愛甲が4人ずつだから
[さっきと一緒で、やちゅー、純香
けーん、満里奈が、そっちの席な!]
[俺達4人は、こっちな!]
料理が来る迄、映画の話で盛り上がって
ると、やちゅーが直ぐに、こっちの
テーブルの話に入って来る。
睨み付ける紗綾。
[さーや、お前どうして睨むんだよ!]
[やちゅーは、そっちのテーブルだから
そっちで話を、しなさいよ!]
[別に、いいじゃん!]
[駄目!]
そしたら、やちゅーのテーブルが
話を、しだした。
[おい!さーやって本当に変わらない
よな?]
[おー保育園のまんまだぜ!]
何処かで聞いた言葉、そうだ紗綾が
やちゅーに言った言葉そのまんまだと
思い出し笑い出す満里奈と純香。
(わっ!楽しそう!良かったー)
と安心する紗綾。
まさか自分の事を言われてるとも
知らずに。
[じゃあ、邪魔くさいから、この
組み合わせで女子を家迄、送って
行くか?]
と竜。
(今日の竜と愛甲は本当に気が利く
偉いよ、偉いよ!)
と紗綾は思っていた。
男子も不満は口に出せないので
送って行く事に、した。
帰り道竜が
[みんな上手く行くかな?]
[上手く行ったら良いのにね!
今日は本当に竜と愛甲に感謝
だよ!色々、気を利かせて
くれて、ありがとう!]
[いーよ、別にそれで誰かが
幸せに、なったら。]
[匕ューカッコいい!]
[さーや、お前は、その性格を
直せよ!]
[あら?こんなに素直で良い子に
育ったのに、何処に、ご不満が?]
[ご不満だらけだよ!]
[ねぇ、竜は好きな人居ないの?]
[あ……]
[居るの?]
[あっ、うん一応。]
[誰、教えて!]
[どうして、お前に教えないと
いけないんだよ!]
[保育園からの付き合いなのに
冷たい、あー寒っ!氷の様な男
だわ、竜って!]
[お前なー!]
[じゃあ教えて!]
[たまに手伝いに行ってる所の
先輩だよ!]
[竜、年上が好みだったんだ
やるねー!]
[だから、お前には言いたく
無かったんだよ!]
[いい事、いい事、恋愛に年齢は
関係無いからね!]
[何を知った風に、まだ恋愛も
した事無い奴が!]
[なんですってー!]
笑ってしまう2人。
[竜、今度そのお店に食べに
行っても良い?]
[お前だけは絶対に駄目!]
と言ってる内に家に着いた紗綾。
[竜ありがとう!竜も上手く
行くと良いね!応援してるよ!]
[サンキュー又、明日な!]
[うん、又、明日。]
そして竜は帰って行った。
一方やちゅーと純香。
[今日、さーや達、変だったよな?]
と、やちゅーが切り出す。
[そう?]
[うん。]
[あのね、やちゅー、やちゅーが
紗綾の事を好きなのは分かって
るんだけど私は、ずっと、やちゅー
の事が好きだったの!]
[どうしたんだよ!急に。]
[うん、もう直ぐ卒業したら
みんな別々の高校に、なるから
思い切って言ったの!]
[はぁーはぁー今日は、こういう事
だったんだな?竜と愛甲が、やたら
仕切るから、おかしいと思ってたんだ
さーや、なんか完璧に変だったし。]
[ごめんね、やちゅー。]
[謝らなくて良いよ、純香が
悪い訳じゃ無いから、俺は正直
さーやが好きだよ!さーやが
俺の事を何とも思って無い事も
分かってる、こんな俺に気持ちを
打ち明けて、くれた純香にお礼が
言いたいよ!ありがとう。最初は
やっぱり友達だけど友達から
始めますか?]
[始めます!ありがとう、やちゅー]
やちゅーは純香を無事に家迄
送り届けた。
けーんと満里奈の方は
[今日、面白かったねー]
[あの映画は最高だな!北斗の拳
以来の出来映えだったよ!]
[けーんは、本当にケンシロウが
好きだね?]
[あーカッコいいじゃん!強いし
愛する人の為に闘い続けて男が
惚れるぜ!]
[けーんて、ケンシロウ以外に
好きな人居ないの?]
[俺が愛するのはユリアだけだ!]
[それは、ケンシロウがでしょう?
もう冗談ばっかり言って本当は
どうなの?]
[う~ん、今は居ないかな!]
[じゃあ私と付き合って!]
[満里奈と?]
[うん、もう直ぐ卒業だし、学校も
離れちゃうから言っておきたかったの!]
[満里奈、ユリア似てるな?じゃあ
付き合ってみるか?]
[何?その理由は、でも、やったね
ありがとう!]
[おー。]
そして、けーんも満里奈を家に
送り届けた。
愛甲とゆりなは
[みんな上手く行くかな?]
[どうだろうな!]
[上手く行って欲しいな!]
[人の心配より自分の心配しろよ!]
[そんな愛甲だって彼女、居ない
じゃんか!]
[俺は1人が好きなの!]
[私も1人が好きなの!]
と言って笑い合う2人。
愛甲も、ちゃんと、ゆりなを
家に送り届けた。
この日みんなの願いが届いたのか
2組のカップルが誕生した。
紗綾、ゆりな、竜、愛甲は、まだ
知らなかった。
翌日
学校で、その話を聞いた紗綾と
ゆりなは自分の事の様に喜んだ。
紗綾は直ぐにやちゅーとけーんを
からかいに行く。
2人の前に行って、わざと
[あつーあついね!]
[さーや、お前はバカか!今は
冬だぞ!]
と、やちゅー
[あーあつー]
と、まだ言っていた。
[お前な、本当に、その性格を
直せよ!]
[あっ!昨日、竜にも言われた。
ねぇ?竜?]
[もう、さーや、お前は手が
つけれないな!]
と竜は、呆れていた。
[本当に、さーやだけは!]
と、やちゅーも、けーんも
呆れていた。
それを満里奈、ゆりな、純香は
微笑ましく見ている。
こうして周りが、どんなに
はしゃいでいても加賀は無関心
だった。
加賀は学校に来たくて来てる訳
では無い。
来ないと、いけない理由があった
からだった。
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