第10話 当日3
暴走と言って刺し違えない速度で街道を進む馬車。
「逃がすな!」
後方から男達の怒声が、白蓮の耳を叩く。
「このままじゃ追いつかれる…。ビャク、城塞都市まであと子供の足で1時間位だ。父さんが残って時間を稼ぐ…一人で行けるな?」
父がカードから剣を取り出し、構えて見せる。
父が剣士として強いのは知っている。毎日一緒に素振りをしているのだし、行商の途中でも無ければ立ち合いもする。
父が負けるとは露ほどにも思わないが、モンスターが出る世界で、子供一人で1時間も生存できるのかと不安が過る。
「大丈夫だ…都市についたら盗賊が出た事を衛兵に知らせるんだ。馬車は残す様にしておくか…行け、ビャク!」
白蓮は、茂みに投げられた。
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