第4話 空堀のスラム
カードの上部に記された文字を読み上げると唐突に頭に激痛が走り、知らなかった事が既知の現実だったと呼び起こされた。
「…そんな常識、非常識ってか?」
まず白蓮が活動しているこのゴミ山は、城塞都市の外壁のそとにある空堀の中である。空堀と言っても広大な面積を占有しており、溝の厚さは小さな農村がすっぽりと収まる程巨大だ。
かつては前線の城塞であったこの都市も、次代と共に前線から離れ空堀を防御機構として使う事が無くなった。当然の様に整備のコストが削減されていき、今ではゴミ捨て場の不法地帯。
時折城塞都市に訪れる貴族が、スラムに住む下民に施しを与えようと投げ込まれる物が、この世界の力、富、名声の象徴するカードだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます