40話 旅立ち

40話 旅立ち


ドアがノックされる


(誰だろ?)



ドアを開けると背丈が150センチくらいのひげ面でムキムキのおじさんとおばさんが20人くらい立っている。


「おう。スミフはいるかい?」


頬に十字傷のある男が聖一に話しかける。


「スミフ?えとあなたがたは?」


「あれ?お父さん!!と皆!!」


聖一の脇からスミフがヒョコっと現れる。


(ん?お父さん?!!)


「おう。スミフ元気か?」


「うん!元気だよ。あ、聖一!この人は僕のお父さんのオヤフ!!あとはスミスドワーフ族の皆だよ!」


「えぇー?!!」



スミフの言葉に聖一が驚く。



(え!?スミフの一族か!!!こ、これは心強い!でもなんでこのタイミングで来てくれたんだ?)


「実はね。これだけの素材の量だし、僕一人では対応出来なくなりそうな気がしてたから里に手紙を出してたんだ。」



「まじかスミフ!!でかした!」


「おう。そういうことだ。スミフの旦那さんよ。よろしく頼むぜ。」



「旦那さん?」


「えへへ。とりあえずこれだけ人がいれば1週間で終わるよ。聖一とマホとシャマの装備は2日あれば終わるかなー。」



「とりあえずオヤフさんとスミスドワーフ族のみんな!よろしく頼む!!」


聖一が頭を下げる。


「おう!!!」







スミフの一族が来てくれてビッグバンベヒーモスの素材の加工を手伝ってくれることになった。



作業がはじまり2日たち、聖一たちの装備が出来た頃の出来事だった。






また訪問者が現れた。


家の扉が開かれると疲れきった男が現れて倒れこむ。


「ん?あんた大丈夫か?!!!」


聖一が男にかけよる。


「俺はワンダーエルフ族のワフだ……。シャマ…は?」



「ちょっと待て!シャマー!!!」



声を聞いたシャマが現れる。


「は!ワフでありますです!どうしたでありますですか??!!!」


(まずは休ませないと。)


「まあ、まずは休んだ方が…。」


「俺の事はあとでいい。里が大変なんだ。」



「え?!!!」



聖一が驚く。



「どういう事でありますですか?!」


焦るシャマが質問する。


「ジャイアント・トレント・ツリーつまり世界樹が暴走した。ビッグバンベヒーモスの邪素が多すぎたんだ。オーバードーズだよ。」







なんでも、疲れきったワンダーエルフ族の男が言うにはシャマの里の世界樹がビッグバンベヒーモスの大量の邪素を吸いきれずオーバードーズを起こしているらしい。





(ん?世界樹が暴走しているってことか。)



「頼む。シャマ、そしてあんた。ビッグバンベヒーモスを倒した人だろ?里へ行ってくれないか?!」


「わかった!!」


「はいです!!」


旅の決意を固める2人。



「暴走ね~。このままだと無闇やたらに世界樹は邪素を世界に撒き散らし、魔物が大量発生して活発化してしまうわね。私も行くわ。」


話を聞いていたマホもやって来る。


「あ…ありがとう。」


涙ぐむワンダーエルフ族の男。








(放置していれば世界は滅ぶ。止めにいかなければ。)




再び3人は世界を救うために旅に出る事になった。

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