異世界転生イベント

復讐の決心

体育祭でバトンミスをした

数年後には酒の肴になるようなことがあいつらには許せなかったらしい


それからはいじめられるようになった

話しかけても無視されるようになったり、勝手に写真を撮られて容姿をいじられたりした。言葉にすると大したことはないが、毎日のように行われるその仕打ちは積み重なり、俺の心はボロボロになるまで壊れていった


「クソッ…ぜったい…絶対復讐してやる」

「そうだ…今から死んで遺書にあいつらの名前を書いてやる」


半分本気で半分冗談のような言葉を吐き捨てながら慣れた足取りで家路をたどる


最近はいつもこうだ、

学校に行ったらあいつらにいじめられ、こうやって愚痴を言いながら一人で家に帰る

必死に耐えて、耐えて、耐え続ける日々、こうしていればいつか終わるのだと信じて何も行動しない自分を正当化する


ゲームが楽しくなくなった

ご飯の味がしなくなった

前から好きだったアニメももうずっと見ていない

ずっとずっとあいつらのことで頭がいっぱいだった


最初はあいつらのことなんか考えないようにした

それでも、いくら考えないようにしてもあいつらへの怒りは消えなった

気が付くといつもあいつらへの復讐心でいっぱいだった


それに加え、

いじめられる原因を作ったのが自分であることが

悔しくて、悔しくて、たまらなかった

あいつらは俺の不始末が許せなくて俺をクラスから排斥しようとしているのだ

一応は筋が通っていることに腹が立つ


「あーまじで死んでやろうかな、…いや、あいつらを殺してから死のう」

「俺が死ぬだけなんて何か負けたように気がして嫌だ…」

「そうさ、もう生きる意味なんてない」

「殺してやる…、あいつらを」

俺はおもむろに走り出した

どうやって殺そう…

いつ殺そう…

そんなことを考えながら


するとある1つの結論にたどり着く

なるほどそうか、俺は世間でいうところのになったわけか

その事実は俺の高揚感を搔き立てた

何でもできるような気がした

頑張れば空だって飛べるかもしれない

そんな悦に浸っていた


その時だった


頭に大きな衝撃が走った


何が起きたかわからない


熱い......熱い......


痛い......痛い.....


考え事をしながら走ってるやつに起こるハプニングなど1つしかない

そう、俺は車に轢かれたのだ


「クソッ…なんでっ…なんで…」

「絶対…殺してやる…あいつらを…許さない」

「俺は死んでも…あいつらを許さない…」


「絶対に......何をしてでも、あいつらを....殺す方法を......」









そして、異世界転生とかは特にしなかった


























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