第43話 理想 × 想いの重さ
『なんとなくだが、みんな圧がすごいなっ!』
英人はそう思いながら、みんなの話を聞き続ける。
次は『
「僕とワンは幼馴染みなんだよ。ワンはアメリカと中国の混血で、僕はアメリカとイタリアの混血さ。だから、幼少期に色々あってね。僕たちと同じ気持ちをしている人を救いたいと思って世界旅行をしたんだ」
「そうだね。僕たちはお互いがいたから、救い合えた。世界にも救われてない人がいると思って、旅をしたんだ。でも、世界はそんな簡単なものじゃなかった。国レベルでの貧困格差、ルールの違い、充分に教養が足りてない地域、民族同士の差別。そんなことを自分の目で見て、僕たちの回りだけでも、できるだけ多くの人を救いたいと思うようになってさ」
『
「僕たちは、ワンとドゥーエに出会って救われたんだよ。僕たちも混血で同じような境遇を受けたし、何より、あのときは何も上手くいってなかった。そこに、彼らが救いの手を差しのべてくれたんだ」
『
「だから、僕たちはワンの理想を実現してあげなきゃいけないんだよ」
『
「まあ、スペインからちゃっかり2人お持ち帰りしてきてるけどね」
『
「失礼ね。私たちは自分の意思でいるのよっ!」
『
「あの、ちょっといいかな?」
英人が最初から抱いていた疑問を投げ掛ける。
「どっちがどっちの恋人なの?」
『
『
「?」
英人は暫く返事のない時間を過ごす。
「それは、普通に疑問だよね。僕たちも最初同じ質問をしたよ」
『
「どっちもどっちもよ。選べないからシェアしてるの。」
『
『今のは、サキュバスキャラ的な発言なのかな?』
「私たちは2人とも好きなのよ。だから、交互に2人をシェアするの。好きなんだから当然でしょ?」
『
そのあと、『
「こういうことよ」
英人は開いた口が塞がらない。
それを見て、eightersは大爆笑している。
『
「大丈夫だよ、英人。それが普通の反応だから」
『
ちなみにだが、『
クリスティーヌとアンナが目を合わせ、勝負はここだと判断し、英人に近寄っていく。
『
「「私たちもそうなるのよ!」」
「へ?」
英人の1音あがった声が漏れる。
英人は、まだ何が起きているのか理解できない。
「私たちは『e-to』に出会ってからずっとあなたを愛してる」
『
「ずっと2人であなたのことを話し、考え、想っていたのよ」
『
サラとセレナ、eightersのみんなは嬉しそうだ。
ただ『
「良かったわね」
『
そのあと全員に拍手された。
『ん、何が起きているんだ?』
右を見たら『
左を見たら『
「ちょっ……!」
『なんだ、この展開っ。本当にモテ期が到来じゃないか』
「い、いや、そんなに僕のことを想ってくれて、てたんだ。あ、ありがとう」
『
『あ、本気で想ってくれてたんだ』
この時、やっと、想いの重さに理解が及んだ。
「本当に僕が?いいのかな?」
「「あなたじゃないと、だめなのよ!」」
『エルフ』と『妖精』は本当に綺麗だった。
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