一人の遊技場

コツン…カンッ…コロコロ…コトン…

俺は一人でビリヤードをして暇を潰していた。それにしてもだいぶ一人でビリヤードやってっけど誰も来ねぇな…。もしかしたら皆が同じ考えで部屋に閉じこもりぱなしとかだったら話になんねぇんだけどな。どうする…このまま誰かが来るのを待ってここで遊んでるか。それとも探しに行って誰かと合流するか。俺はしばらく悩んだが結局探しに行く事にした、このままここに居ても誰も来ないかもしれない事を考えたら自分から動いたほうが良いと思ったからだ。俺は、懐中電灯を左手でしっかりと握り締めて扉の前に立った。もし、あのヤバい奴を見つけたら即行で物陰に隠れる。それだけを心に決めて鍵を掛けていた扉を開けて部屋の外に出た。急いで走って2階に続く階段を駆け上がるすると部屋から出てくる例のナニかに遭遇した。

ヤバッ…危ねー気付かれてないよな?

俺は咄嗟の判断で近くにあったクローゼットの中に入り込んで隠れた。さっきのドンッて音はアイツのたてた音だったのか。ナニかの気配がなくなると俺は西館の方に続く渡り廊下を目掛けて走っていったのだった。

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生きて出られるのは一人のみ 黒鏡 しく @kokukyousiku

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