寝ている彼女がえ○ち過ぎる

でずな

ベット



 私は今、床に這いつくばってしまうほど苦しんでいる。「ゔっ……」と女の子らしくない声が出ちゃうほど。

 

 それもこれもすべては数時間前。

 仕事に集中するためにコーヒー十杯飲むという、奇行に走ったせい。カフェインのとりすぎで、寝れなくなってしまった。


 明日は土曜日。幸い仕事は休みなので、寝不足出勤とかいうゾンビ一歩手前のような顔になることはない。


 私が苦しんでいるのには理由がある。

 それは今もなお、ベットの上で気持ちよさそうにすぅすぅ眠っている女の子。涼と一緒に寝ることができないから。


 試しに涼の隣で横になっても、カフェインのせいで目がキマってて寝れない。

 

 いやでも、寝れなくてもいいかもしれない。だって、普段見ることがない涼のよだれを垂らして気持ちよさそうに眠ってる顔が見れるんだから。


「んふふ。かわいぃ……」


 寝ていたら何してもバレなさそう。

 音を立てないように布団から腕を出し、一本の人差し指を寝顔に近づける。


 とりゃ!


「にょ〜」


 なんでこんな人のほっぺたって、出来立ての餅のように柔らかく感じるんだろう。自分のを触っても全然柔らかく感じない。

 

 何度でもツンツンできちゃう。っと、起きたら怒られそうだからこれくらいにしておこ。


 布団の中に腕を戻し、瞼を閉じ、体をもぞもぞ。やっぱり寝れる気がしないから、なにかしたい。何かって言っても、寝てる人にバレないようにすることなんて限られるから……。 


 だめ。全然思いつかない。ていうか、こんなことをしてるから余計寝れなくなってるんじゃ?

 もういいや。目瞑ってたら、いつか寝れるよね。


 潔く無駄なことを考えるのをやめると、同時に涼が動き出した。

 寝返りを打ったりしてる音が聞こえるから、起きてはなさそう。


「んへ?」

 

 体に圧迫感を感じる。あと耳元に吐息。

 これってまさか……。 

 涼だった。やっぱり涼。

 寝相が悪いのはいつも一緒に寝てるからわかってるけど、私のことを覆い隠すように寝返りを打たれると動けないから面倒くさい。面倒くさいけど、特に動く必要もないので無視する。


 大好きな涼の甘い匂いに包まれ、ウトウトし始めたとき。


「うにゃ!?」


 まるで目を覚まそうとしているかのように、腰に回った手が私のお尻を鷲掴みにしてきた。

 

 寝ぼけてもみもみするのならわかるけど、なんでそんな……。ちょっと痛い。

 んもぉ。


「よいっ」


 お尻を掴んできた手を涼の背中のほうに放り投げてやった。ちょっと乱暴だったかもしれないけど、する正当な理由はあるからね。


 よし。これで。今度こそ寝よっと。


 部屋が明るくなりつつある中。

 私の体をまさぐるように服の中に手が入ってきた。


「んにゃんにゃ……」


 くすぐったいわけじゃなくて、なぜか涼の手がやらしい手付き。


「みゅ」


 脇腹にするする手を回したり、脇から胸に手を回してみたり。本当に寝ているのかって疑うくらい動いている。


 なんかいつも触ってくる時より、ねっちょりしてるんだけど。


 涼の頭が私の腕に乗り腕枕にされたり、耳元に吐息がかかったり、服の中に手を入れられたり、と寝ていることをいいことに色んなことをやられ、それが朝まで続き……。


「あれ? 結、寝不足なの?」


「いや、そんな、もぉ。欲求不満ならそういってよね……。ちゃんと朝まで付き合ってあげるから……」


「な、な、な、なんでそのこと知ってるにょよ!」


 

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寝ている彼女がえ○ち過ぎる でずな @Dezuna

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