台湾と日本

@MasatoHiraguri

第1話 台湾有事

 昨日、こんな記事がネット上に出ていました。


「中露首脳の「安倍氏訃報」への反応と取材から見える日本の立ち位置」

https://news.yahoo.co.jp/byline/endohomare/20220710-00305052


 遠藤誉

 中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士


 遠藤誉という方は理学博士らしく、彼女の多くの論文で論理的な主張をされ、また中国関連の氏の論文には、反中国(覇権主義的・大国の傲慢さ)的な印象を受けます。

 しかし、その論理が論理的であるほどに、逆に「中国人の素晴らしさ」を証明しているかのような錯覚に、私は陥ることがあります。

 物事を正しい光で見ようとすれば、良い面と悪い面の両方が見える、ということの証明であるともいえるのではないでしょうか。


 さて、この論文中に、遠藤氏の知己である元中国高官の話が、以下のようにありました。(論点と関係ない部分は私が勝手に削っています。)


 <引用はじめ>

 ◆中国政府元高官の生の声

 すでに高齢の中国政府元高官を取材した。このたびの訃報を受けて、どう思うかを聞いたところ、以下のような回答が戻ってきた。


 ――あれだけ治安の良い日本で、こんな事件が起きるなんて考えられないことだ。安倍氏以上に力のある政治家は今の日本にはいないので、あまりに惜しい。彼は中日友好にも貢献しているので、残念でならない。

 しかし、一方では安倍氏は憲法改正に力を入れていたから、今回の事件が憲法改正の方向に動いて、3分の2以上の国会議員が賛同するというところに選挙が動いていくかもしれないと懸念される。


 昔の日本はアジアで最も経済的に繁栄していた国だから精神的にゆとりがあったが、経済が衰退し始めてからは反中精神が強まっている。

 アメリカも中国に追い越されてはならないとして台湾問題を煽り、なんとか中国を怒らせようとしている。

 つまりウクライナと同じで、なんとか戦争に持っていこうとしているのだ。それに乗っかって、日本では「台湾有事は日本有事」と言うようになり、国防予算を増やそうとしているが、それって、日本国民のためになると思うのだろうか?


 なぜ、日本国民の日常生活を豊かにすることに重点を置かないのだろう?


 日本国民の幸せは、戦場に行くことではなく、経済的に豊かになることではないのか?


 どんなに国防費を増やしても、アメリカは中国に上陸して戦うわけではないから、戦うのは日本人だということになる。日本人は死にたいのか?国のために命を捧げる勇気を本当に持っている日本人がどれだけいるだろう?


 しかし、今回のような事件が起きると、日本人は選挙行動で、憲法改正や国防費増大を掲げる政党に、より多く投票するようになるかもしれない。


 安倍氏の逝去は、残念でならないが、このような事件で亡くなったことによって、日本全体が、日本国民に幸せをもたらす道ではない方向に進みはしないか、それが心配でならない。

 <引用終わり>


 特に重要なところは以下の部分だと、私(平栗雅人)は思います。

 そして、以下の文章の中の「日本」を「台湾客家」に置き換えることができる、とも思います。


 ○ アメリカは中国に追い越されてはならないとして台湾問題を煽り、なんとか中国を怒らせようとしている。


 ○ アメリカは、なんとか中国と戦争に持っていこうとしている。


 ○ それに乗っかって、日本(台湾)では「台湾有事は日本有事」と言うようになり、国防予算を増やそうとしているが、


 ○ それは、日本(台湾)国民のためになると思うのだろうか?


 ○ 日本(台湾客家)人は、なぜ日本(台湾)国民の日常生活を豊かにすることに重点を置かないのだろう?


 ○ 日本(台湾)国民の幸せは、戦場に行くことではなく、経済的に豊かになることではないのか?


 ○ どんなに国防費を増やしても、アメリカは中国に上陸して戦うわけではないから、戦うのは日本(台湾)人だということになる。


 ○ 国のために命を捧げる勇気を本当に持っている日本(台湾)人がどれだけいるだろう?


 つまり、日本人(の銀行家)も台湾客家も、アメリカの尻馬に乗っかって、中国と戦争(のまねごと)をしたくてたまらない。

 早い話が、世界中の銀行家というか金持ち連中(金を貸し付けて、金利で飯を食うことばかり考える連中)が、台湾有事(戦争)という最も金を食う事業に投資したくてたまらない。

 そして、そのしわ寄せを食うのは、各国の(兵隊にとられる)若者や、彼らが戦場で死に、後に残される女子供という弱者ということです。戦争を煽る日本の政治家や台湾客家は、自分では戦争に行かないのですから。

 

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