日本列島統一戦
カンツェラー
第1話 日本列島統一戦へのカウントダウン
コインに面裏がある様に、
人間性に面の顔と裏の顔がある様に、
時空にも二面があり、
世界にも表と裏がある。
ここは、反対側の世界の物語。
西暦3,000年の日本列島、
統一の野心を抱く47家のリーダー同士の戦いの記録である。
山梨県のリーダー加藤家 会議
茂(加藤家リーダー)「今まさに、どこから戦いの火蓋が切られるか、ピリピリとした空気だ。そして私は、先手必勝との信条から、こちらから初めに短期決戦にて、お隣静岡県に攻めに行きたいと考えている。博はどう考える?」
博(茂の右腕)「そうですね、相手に考える隙を与えずに短期決戦でいききるなら、今回の静岡攻め、間違いではないと思われます。」
優馬(茂の息子)「待ってください。いずれ攻めに出るなら、確かに先手必勝のお気持ち、わかります。しかしながら、まずは同盟関係を確認して、相手を囲い込む形で確実に落とし込む方が、戦費も減らせますし、得策かと思います。」
茂「なるほど、それはあながち間違ってないな。直樹、同盟状況はどうなってる?」
直樹(加藤家の外交担当)「はい。現在、神奈川県、東京都、埼玉県とは相互不可侵の関係、良くも悪くもない間柄。長野県とは良好関係。愛知県とは、どちらかといえば悪い、となります。」
茂「確認と共有ありがとう。引き続き隣接している神奈川県、東京都、埼玉県とは、摩擦の緩和、あわよくば良好関係に持っていける様に作戦と実行を確実に頼む。愛知県とは、まあ、確かに関係はどちらかといえば良くないが、隣接してる訳じゃない。焦らず関係改善の方策を練ってくれ。」
直樹「承知しました。」
優馬「長野県の小林家(リーダー)だけでは、まだ攻め出るには厳しいかと。不安があります。理想は、神奈川県と愛知県の確実な同盟関係ですが、愛知県との同盟関係は正直現実的でない以上、神奈川県の鈴木家(リーダー)を最低限味方にして同時攻めに協力してもらう必要があると思います!」
博「まあ確かに、同盟関係は重要だ。しかし、神奈川県とは、現状不可侵の関係だ。長野県の小林家と攻めれば、それで足ると思うが。」
優馬「それではダメです!我々と小林家がうまいこと静岡県を落とせたとして、その旨味を私たちだけで得ていた場合、鈴木家が最後まで見物しているとは、思えない。最悪は、勢力均衡の観点から、私たちが静岡との挟み撃ちを食らってしまうことだってあり得る。」
茂「優馬の言ってる事は、うん、考慮するに値する。」
博は、苦笑いをした。
優馬「ありがとうございます。」
茂「本当であれば、私の中では、5日後を目安に開戦と考えていたが、それは一度保留にする。速やかに神奈川県の鈴木家と同時攻めの話を進めよ。長野県の小林家とは、まず断られる事はないと思うが、覚書を始めとした、裏切り対策をしっかりと練っておく様に。解散!」
山梨県のリーダー加藤家は、隣接する他のリーダーとの相互不可侵を維持しつつ、神奈川県のリーダー鈴木家、長野県のリーダー小林家と共に、静岡県(リーダー渡辺家)に短期決戦で侵攻できるのであろうか。
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