デクノボー

人工の月は、人工の月なら、今見てる月の何百倍も明るい光を放てるらしい。でもそれって本当にきれいなのかな?I Love You に代わるくらい美しいのかな?そもそも月ってあんなに明るいのにこれ以上明るくなったら、朝も夜も分かんなくなっちゃうよなー。


それにしても人工の月って面白いよな。じゃあ今の月は自然の月って呼ばないとだね。月に行くと重力が何分の1かになるんだって。月で体重計れば、ボクすごく、すごく痩せてる人になれるね。そしたら君はカッコいいって言ってくれる?アハハ、じょーだんだよ。


ボク思ったんだけどさ、月って自ら光ったら月じゃなくない?誰かに光らせてもらって月になれるんだよ。だから、目立ちたがりの君も、積極的な君も、正義感の強い君もみんな月にはなれないんだよ。ざんねーん。


でも、ボクならなれるんだ。だって一人じゃ立てないし、一人になったらすぐ死んじゃうしもん。誰かがいないとただのゴミだからね。だからね、夜は全部ボクと月のもの。(月って自然の月のことね!)だからさ、自分から発光するものは夜の欠片もくれてやらないんだからね。夜になったら死んだように眠ればいいの。そうすれば夜はずっとボクと月だけのもの。この時間が一生続けばいいのに。


でも、最近月が薄くなってる気がするの。気のせいかな?気のせいだよね。そーだよね。あーあ。もう夜が終わっちゃう。バカ眩しい朝が来ちゃう。ちぇっ。

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