一緒に歩いてみる
もともとプロットをきちんと作って書くタイプではなかったのだけれど、ちょこちょこ商業の仕事をしたりする上でプロットを作る機会があったので、最近は趣味のものでもおおまかに作っておくことが多いです。もっとも、昔はプロットを作ってなかったといっても頭の中ではある程度構成を練ってから書いていたので、単に若いころほど色々なことを覚えておけなくなっただけ、かもしれないです。
ともかく今はプロットを作って書いてみるのだけれど、私の初稿は余計な話が多いことに気づきました。余計、というか、メインのストーリーには絡んでこない登場人物の情報みたいなものが多い。
これは前回書いたとおりキャラクターをすっと説明して呑みこんでもらえる自信がないから、というのもあるけれど、書きながら私が「この人はどういう人なのか」というものをつかんでいく必要があるからみたいです。プロットを作っただけでは不足で、とりあえず物語の中を一緒に歩いていく必要がある。その中で、その人がどういうふうに感じて、何を見ているのか、把握していかないといけない。
趣味で書いている以上はその見つけていく過程もそのまま出してもいいし、それを喜んでくれる人もいる(と思いたい)けれど、余所行きの作品にするにはメイン以外の細かいところを切っていかないといけない。なら最初から書かなければいいような気もするけれど、それでも、どうやら私はキャラクターととりあえず一緒に歩く、という過程がないとうまくできないみたいです。もしくは、そうじゃないと楽しくない。なのでいったん一緒に歩いて色々なものを見て、最後までたどり着いてからよその人に見せるようにする、というのがいいみたいです。
小説書き始めてからずいぶん時間が経ちましたが、こういうことに気づいたのは最近で、面白いなあと思います。書いていく中で、もっと自分と小説について色々見つけていきたいです。
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