第6話 討伐クエストをやろう
この街に着いて2日目、この世界に来て3日目の今日。僕はクエストを受けるためにギルドに来ていた。
異世界に来たのだからモンスターとの戦闘もやってみたいものだ。
だが中々いいものが見つからない。
そもそもどれが初心者向きか分からないんだよな……。
「クエストをお探しですか?」
「はい。今日は魔獣の討伐でもやってみようかなと思いまして」
「そうでしたか……はこのクエストはどうでしょう?シャドウ・ウルフの討伐です。影を操る魔獣なので近づくのは難しいですが遠くから弓や魔法で攻撃するなら初心者でも出来ますので問題は無いでしょう。」
魔法なんて使えねぇよ!!
「分かりました。弓って何処に売ってますかね?」
「買うんですか?」
「買わなくていいんですか?」
「この街のギルドでは武器のレンタルが可能です。合わない武器を購入しても使えませんから」
武器のレンタルが出来るのか……便利だな
◆◇◆◇◆
シャドウ・ウルフは平原の奥にある森の中で生息するらしい。
「お?アイツらかな……」
早速見つけた。
「よし狩るか」
そう言って僕は弓を構えた。
《スキル弓術を獲得しました》
は?
いやいやおかしいだろ?ガチャ引いてないのに何でスキル獲得してんだよ……ってかこのアナウンスまだ消えてないのか、チュートリアル終わっただろ?
《わたしはガチャスキルの副産物である、アナウンスというスキルでユニークスキルです。なお弓術スキルは下位スキル、つまり経験によって発現するスキルのため不自然ではありません》
なるほど……副産物ですらユニークスキルなのか。
ユニークスキルがある時点で察しは着いてたけどスキルにもランクがあるのか
ガチャスキルって軽くチートだよなぁ
「っと」
今はそんなことを考えてる場合じゃないな
〈弓術・シングルショット〉
シングルショットは矢に魔力を込めて放つ、弓術の初級技だ。これは魔力操作の技術を持っている者なら弓術スキルを持ってなくても使えるらしい。
「魔力……多かったかな?」
僕が放った矢は二匹の狼を貫いて後ろの木に刺さっていた。
普通に考えて矢の威力じゃない。アニメとかだと僕の魔力が強いって展開だけど僕の場合はスキルが強いんだろうな。
流石にこれには気づいたようで4匹の狼が僕の方に走ってきた。
〈弓術・ダブルショット〉
ダブルショットはさっきのシングルショットを2本の矢で行うスキルだ。同時に複数の魔獣を狙うことが出来る。
「好都合だな」
走ってくる狼は2列に並んで来ている。普通なら一気に攻撃できなくて苦戦するのだろうが僕のスキルなら問題なく貫通するだろう。
予想通り矢はすべてのシャドウ・ウルフを貫通した。
一瞬狼の牙が赤く光ったような気がしたが気のせいだろう。
「シャドウ・ウルフって影を操る魔獣って聞いてたけど操ってなかったな……」
まぁ考えても無駄だな。ギルドに帰ろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます