(四)-4
右内はこちらに近づき、右肩に乗せた状態から刀を斜めに振り下ろしてきた。
本殿と社殿との間には橋が架かっているとはいえ、長さは三歩ほどしかなく、刀を振り回せば届く距離だった。当然その刀は数馬の方にも届く。
数馬はとっさにさっき腰に差した刀の一本を抜いて右内の刀を払った。
「まだやるか」
そう言いながら右内は橋へと歩みを進めた。
数馬は本殿の中へ後ずさった。なお、右内は歩みを進め、数馬を追い詰めた。板壁に背中をつけた数馬は右手で握っていた刀を左手に持ち替えると、右手でもう一本の刀を抜いた。
「無駄だ!」
大声と同時に右内が切り込んできた。
(続く)
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