【切り抜き2】ヤバすぎる罰ゲームが確定した黒曜ダークと巻き添えを食らう女神

 ~ある日の黒曜こくようダークの配信~


「こんばんダーっク! メタライブ四期生、摩天を統べる高貴なる姫、黒曜ダークなのじゃ! 魔界の民よ、今宵も余の配信によくぞ来てくれた」


コメント

:こんばんダーク~

:待ってました!


「まずは告知じゃな。明日、大先輩のマリアママとコラボ配信することになったのじゃ!」


:まじ⁉ 何するの⁉


「視聴者参加型のレースゲームでな、一時間レースして余かマリア先輩が一位をとれなかったら罰ゲームという企画じゃ。……おっと、多忙ゆえ忘れていたが罰ゲームを考えておくよう頼まれていたんじゃった。よしっ、民どもよ! 何か罰ゲームっぽいものを挙げるがよい!」


:テキトーで笑うww


「ふはは笑え笑え! 余はレースで常に1位なのじゃ、どーせやらぬ罰ゲームなどテキトーでよい。…………ふむふむ。コメントで一番多いのは〝お風呂配信〟かの? やれやれ、淫乱な民どもよなぁ」




 ~かくしてコラボ配信当日~


「~~~~っ! ダックちゃんの、おバカっち――――――っ‼」

「なーにをぬかすかあっ! マリア先輩の最高成績なんぞ12人中10位ではないか!」

「そう言うダックちゃんだって、いつもトップのくせに最高で8位だったじゃない! 手を抜いたんじゃないのぉ⁉」

「ぬ、抜くわけがなかろう……脱がねばならぬのだぞ。しかしなぜじゃ。なぜ民どもが急に強く……ハッ、まさか!」


:ごめんなダックちゃん。おじさん、力を抑えきれなかったよ……

:ダックちゃんが可愛いのがいけないんだよ?


「普段は忖度プレイじゃったのかキサマらァ! いたいけな余をハメおってからに……ッ! それと気安く〝ダックちゃん〟と呼んでよいのはマリア先輩だけなのじゃ! 余こそは高貴なる魔界の姫であるぞ!」


:ダックちゃん

:見栄っ張りかわいいよダックちゃん

:これでお菓子買いなダックちゃん? ¥3,000


「んぎぃぃぃッ‼ 呼ぶなと言うておろうにィ! しかしスーパーチャットには礼を言う他あるまい。ありがとなのじゃ!」

「うわぁぁ……こんなことなら、罰ゲームはマリアが考えればよかったよぉ……」

「お、落ち着くのじゃマリア先輩。余は思うのじゃよ、さすがに罰ゲームをテキトーに決め過ぎたと。二人揃った今、改めて考えるのはどうじゃ?」

「そうだね、うん。お風呂は入らない方向で!」


:甘えんな。脱げ

:なんのために会社休んで二日徹夜してゲームやり込んだと思ってんだ!

:風呂くらい入ってもろて

:風呂入らないアイドルがいるってマ?

:くせぇのじゃ


「くさくねぇのじゃ!」

「なんでお風呂入ってない奴みたいになってるの⁉ 女神が臭いわけないでしょぉ!」

「くっ、致し方あるまい……! マリア先輩、いつ頃やるかの?」

「あ、もう確定なんだ……。いつやるのかもそうだけど、まずは場所を決めないとね。ダックちゃんの家のお風呂は……」

「以前訪れたゆえ分かると思うが、余の拠点に広い風呂などないのじゃ」

「確かにあれだと、機材を置くスペースがないから配信できないね……」

「そこでなんじゃが、マリア先輩の家はどうじゃ?」

「うちィ⁉ マリアの神殿は…………う~~~ん……」

「やはり、駄目かの……?」


:ガタッ! マリアママが家で初オフコラボをすると聞いて

:そういえば家でコラボしないよね。両親と住んでるからだっけ?

:家族いたらお風呂配信は無理でしょ(社会的に)


「う~ん……とりあえず、マリアの家でやるかは保留にさせてください。そろそろ告知しようか、ダックちゃん?」

「うむ。というわけじゃ魔界の民とファンジェルよ! 悪魔と女神のお風呂配信は――」

「やりますっ‼ ……場所決まってないけど」

「お楽しみにするでないぞ‼」

「……いや、ほんと楽しみにしないでね?」

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