第5話 主人公は麻雀使い
◇◇◇
前書き
前回の話を読み直してみたらドラの枚数間違えてました、あれだと倍満ですよねー
こそっと修正しておきました
ネット麻雀が好きだけど、上手い訳じゃないのがバレてしまう。
という訳で謝罪として一話追加です
◇◇◇
「ドロー、俺はイーピン子を召喚、そしてリャンゾーちゃんを墓地に送り魔法カード『役牌』を発動、効果は『早上がり』でイーピン子の攻撃力の半分を相手の本体に直接攻撃、よっし会長のHPを初めて減らせた! 以上ターンエンドです」
「おめでとうジャン君、でもなんで毎回毎回その無駄に脂肪があるピンズ子達を優遇するのかな? なんでソーズちゃん達を魔法カード発動の生贄に使うのかな? なんでかな? ねぇ……ナンデ?」
ひっ! やべぇ会長が笑顔なのにすっげぇ怖い。
いやなんでも何も……このカードゲームで出て来るキャラって立体表示ですっごい出来が良いんだよね。
滅茶苦茶金をかけてる3Dゲーって感じで、しかもリアルではなく漫画アニメチックなキャラというか。
とにかく女の子キャラとか可愛いし、魔物とかも良くデザインされてるなーって感じ。
んで俺がピンズ子推しなのは……キャラが戦闘中色々と動くとプルンプルンと一部が良く動くので眼福なのだ。
ソーズちゃん系はね……みんなスラっとした感じだからさ、可愛いんだけども……まぁしょうがないよね?
「たまたまです会長! ドロー運によってこう……ね? カードゲーってそういうのあるでしょう?」
「まぁそういう事もあるけど……本当に? ……私のターン、ドロー! ハーピー三姉妹を召喚、ラミアを召喚、ラミアを墓地に送りハーピーの特殊効果を発動、トライアングルアタックで無駄脂肪を攻撃」
「ちゃんとキャラの名前を言ってあげてください会長! って無茶苦茶オーバーキルじゃないですか! ……イーピン子が墓地に行きました」
「続いて魔法カード『追撃』を発動、ハーピー三姉妹が再行動、そこの無駄脂肪にトライアングルアタック」
「あああ! うちのリャンピン子がぁぁ……キャラHPの5倍近くなオーバーキルって酷すぎる……墓地に送ります……」
「さらに魔法カード『やまびこ』を発動、墓地にあるカードをゲームから除外した分だけその前に使った魔法が発動する、私は墓地にいる全てのラミアを永久に……そう……永久に除外する! ラミア3枚を除外する事によりトライアングルアタックが三回発動、最後の無駄脂肪とジャン君の本体に攻撃」
「うあ……防衛の要のキューピン子が落ちました……墓地に送ります、そして俺に二回必殺技が来て……HPが消し飛びました、負けました会長……」
負けたけど、戦闘描写があるたびにピンズ子達の一部がプルンプルンしてたので俺は満足です。
「ふぅ……ありがとうございました、ジャン君」
「あ、ありがとうございました、会長」
ゲームが終わったらお互いに挨拶しないとね。
「ジャン君はカード運のせいとはいえピンズ子達を優遇しすぎだと思うの、私が教えてあげるからソーズちゃん達をメインにしたデッキを作りましょう?」
いやぁ……それは俺の楽しみが減っちゃうからなぁ……どうにか話を逸らさないと……えーと……あ、そうだ。
「会長のデッキはそのハーピー三姉妹をメインアタッカーにする事が多いですよね?」
「ん? そうね、コストもそこそこで生贄を使った特殊攻撃がシンプルに強いからね、私のお気に入りだわ、それにね……」
「それに?」
「この子達は鳥種だから体重が軽くなくちゃいけないのか……スラっとしているのよ! この体形は非常に好感を持てるわ!」
あーうん……鳥って軽くないと飛べないからスリムなの多いしね……。
会長の使っているハーピーは人間部分が強めな描写というか顔や胴体は人そのものって感じなんだけど、ペッタン三姉妹なんだよね、まぁ……それでも会長よりはありそうなんだけど。
「そして会長は毎回ラミアを犠牲にしてますよね……生贄用のカードはもうちょい軽いコストのキャラでも良くないですか?」
まぁ何となく理由は分かっているけども、そうやって会長に聞いてみた……話を逸らすために。
「ジャン君はラミアが好きなの? あの無駄に脂肪がプルンプルンしている生き物が好きなの? 違うよね? ハーピーの方が……スキヨネ?」
やっぱりそれが理由だったか……ラミアに攻撃を当てるとプルンプルンするから会長の場に置いておいてくれると嬉しいんだけど……すぐ墓地に送っちゃうんだよなぁこの人……。
「俺は……ダークエルフの黒騎士とかが格好良くて好きですねぇ」
ハーピーとラミアどっちが好きかと聞かれたら、スイカがプルンプルンなラミアなんだが、そう答える訳にも嘘をつく訳にもいかないので話を逸らす。
ダークエルフの黒騎士ってのは、俺が前に倒した黒騎士だ。
会長と同盟を組んだ事で、カードゲームで遊べるようになった俺は、過去に倒した魔物のカードも手に入れている。
なので実は、ドラゴンのカードとかも持っているし、サキュバスカードも持っている。
黒騎士は女性ダークエルフの美人さんが、黒の騎士鎧を着ているのですごくカッコイイのだ。
「あーあれね! 前にちょこっと見せて貰ったけど、あの騎士鎧は恰好良かったわよねぇ、ジャン君も男の子だしそういうのが好きなのは仕方ないのかなぁ? でも、それにしたらまったくバトルで使って来ないじゃないの、コストが重いの?」
……実はカードゲームの練習モードで、カードの3D描写を色々な状況で見る事が出来るのだが、あの黒騎士はやられると鎧が消し飛んですごい事になってしまうのだ……。
アニメやなんかだと女性エルフとは違って女性ダークエルフは豊満なイメージで描かれる事が多い気がするのだけど。
黒騎士カードはまさにそのイメージ通りで、ダメージを受けて鎧が消し飛ぶと、メロンがポヨンポヨンでした。
あれは会長には見せられないなーと思っていて。
なぜなら会長とのゲームでは大抵負けちゃうからだ。
あの美人ダークエルフが負けて鎧が消し飛ぶと、何故か下の服が水着みたいな姿のクッ殺ポーズを見る事が出来てしまう。
そうなったら会長にカードトレードを言い渡されそうでなぁ……会長ならペッタンハーピー娘達100枚くらいと交換とか言い出しそうだしな……。
「そんな所です、色々と重いので浪漫デッキといった所でしょうか」
色々な意味で重いし浪漫が溢れているので、間違ってはいない。
「そういうカードなのねぇ……私にも黒騎士襲って来ないかしらねぇ……ちょっと欲しくなったわ」
……会長の所に女性ダークエルフが来ない事を祈る!
せめて普通のエルフ女性か男性にしておいてください、お願い神様!
しかしあれだよなぁ、カードバトルの一人練習モードで、プルンプルンキャラ達だけを使った、スイカやメロンだらけの大決戦をやって一人で楽しんでいるのが会長にばれたら……俺はどうなってしまうのだろうか?
「……ジャン君、バトルの続きをしようか?」
「っと、急にどうしました、さっきのバトルが終わったら少し休憩を取るって言ってませんでしたか?」
「んーとね、何故か急にジャン君を滅茶苦茶倒さないといけない気になっちゃったのよねぇ……浮気した訳でもないだろうに……なんでだろ? ……まぁいいじゃない、付き合ってよジャン君」
……。
「ええ、カードバトルにお付き合いします」
俺がそう答えると、会長から舌打ちが聞こえた気がした……気のせいだと思いたい。
「……もう、言質を取らせないんだからジャン君は……もうそろそろこんなお買い得な超絶美人お姉さんを自分の物にしなさいよ」
「そうやって、普通の会話に告白を混ぜてくるの止めてくださいよ会長」
「ジャン君から言ってくれれば終わる話なのよ? まったくもう、ジャン君好みのペッタン美人お姉さんだって言うのに、すーぐ恥ずかしがっちゃうんだから……、青春はあっという間に過ぎ去っちゃうんだからね? 土曜のデートの終わりとかはビッグチャンスだから逃しちゃだめよ?」
だから俺はプルンプルンが好きなのであって……。
「次のお休みはお出かけですよ会長」
「あんまり焦らすと、他の男にNTRされちゃうわよ?」
「会長みたいな美人がエヌティーアールとかって言葉を使わないでください……会長を幸せにしてくれる相手なら祝福しますよ」
ペッタン好きで会長に優しくできる男が相手なら……祝福しますよ俺は……。
……なんだろ胸が少しチクッとしたな。
「草食系なのねぇ……いいわ、私が肉食系の勉強をしておくから、待っててねジャン君!」
「じゃぁカードバトルしましょうか会長」
「安定のスルー力! ……もうジャン君は絶食系よね……どうやったら覚醒するのかしら……二枚重ねれば良い?」
俺はソシャゲのキャラじゃないので重なりません。
「バトルやらないんですか会長? やらないなら俺は休憩に行っちゃいますけど」
「あ、待って待って、やる、やるから! じゃぁ私は『マンドラゴラ』デッキを試していこうと思うのでよろしく!」
「それ耳が痛くなるやつじゃないですか! いやですよ!」
「ええー大丈夫だって、私はちゃんとポイントで騒音耐性を取ってあるから」
「自分だけ準備万端! くそ……俺も買うかぁ……」
高いんだよなぁ耐性系ってさ、その勝負だけの使い切りじゃない奴もあるんだけど期限があるんだよね、一回買ったら永続ってのはほぼ存在しない、ので一日効果の奴を買う事にしました。
後でNPC相手に麻雀鬼打ちしてポイント稼がないと駄目だな……まぁ、空いてる時間はほぼずっとNPC戦やっているんだけどね……。
「じゃ準備出来たんでいきますよー会長」
「どんと来いだわジャン君!」
「先行は俺ですね、ドロー……東娘を防御で配置――」
……。
……。
――
◇◇◇
後書き
こんな所でどうでしょうか
謝罪なのに麻雀要素が無い?
……。
……。
主人公が麻雀カードデッキを使っているから実質麻雀です
◇◇◇
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