第7話

「なんだ?お前は?」

 須藤は詩の方に向かってつかつか歩いて行き、詩の首元にサバイバルナイフを突きつけた。

 人質にされたホテルの従業員や客は悲鳴をあげた。一方、詩は

「わ、私は…」

 と若干ビビっていた。

「は?なんだ?」

 須藤はイライラしながらナイフを突きつけた。

 その瞬間、詩は気絶してしまった。

 何が起こったかわからなくなった周りの人間は、動揺し、頭の中がフリーズした状態だった。


 数分後、詩がむくっと起き上がると目を吊り上げ、須藤を睨んだ。睨まれた須藤は、困惑していた。そりゃそうだ。気絶していた人間が急に起き上がって自分を睨んでいるからだ。

 詩は睨んだ表情で

「俺は、信州信濃の光前寺、霊犬早太郎だ!今すぐ人質を解放しろ!」

 そう言うと詩は、須藤に飛び蹴りし、須藤の体を床に押さえつけ、ホテル従業員や客に

「今のうちに逃げろ!後は俺がやる!」

 人質になっていた者達は、出入り口に向かって逃げた。

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