「それで、どちら様ですか？」

「どちら様と聞かれたら」

「答えてあげるが世の情け」

「それ以上はアウト」

「て言うかそもそも私たちってこの世界における何なんだろうね」

「身寄りのない孤児とか？」

「孤児って歳じゃねぇだろ」

「なら遭難者」

「間違ってはないな」

「こんな感じです」

「あやふやすぎるじゃろ！」

「いやそう言われてもホントに何でこんなとこに居るのか分かんないし」

「初めて会った時から思っておったがやっぱりお主ら何処か頭を強く打ったんじゃないか？」

「失礼なやつだな」

「元からこうな可哀想な子なんです」

「そりゃ気の毒に」

「何で身内からも裏切られてるわけ⁉︎」

「まぁこの可哀想な奴は一旦置いておいて、私たちは街を探してるんだ、一刻も早くこんなカビ臭い森も、埃っぽい家からも出て行きたいんだ」

「あんた喧嘩売ってるのかい？訪問販売はお断りだよ」

「そこを何とか頼む！うちはノルマが厳しいんだ」

「全く話が進まないんだけど」

あとがき

そんな無下にせんといてくださいなぁ、な〜に、損はさせません、ちょっと商品を見てくれるだけでええんです

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