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「ロボの排熱機構のおかげで熱気を放出できて、落ち着いた」ぷしゅうううう


「それどうなってんの? 体にロボのパーツくっつけただけじゃないの? おまえがロボなの?」


「危険性の高い毒トマトは抜いて、口移しに再挑戦する」


「毒トマト」


「あむ……もごもご……このまま口の中にキープして、解凍開始。あたため時間は十秒に設定」


「なんかマジでロボみたいな物言いだな。というか電子レンジみたいだ」


「もごもご……じゅーぅ……きゅーぅ……はーち……なーな……」


「おい口をもごもごさせながらカウントダウンするないろいろと危ないことになってるから」


「ろーく……ごーぅ……よーん……さーん……にーぃ……いーち……だばぁ」


「だばぁすんじゃねーよ食べ物を粗末にするな!?」


「あごが疲れた」


「十秒程度噛みさえせずにもごもごしただけで疲れんな! あごの筋肉赤ちゃんか!」


「溶けたから食べていいよ」


「食べていいよじゃねーよ床にこぼしてんじゃねーか!?」


「はいつくばって床をお舐め?」


「純粋無垢な表情で首をかしげて言うセリフじゃねーんだわ」


「このあとスタッフがおいしくいただきました」


「この場にいるの俺とおまえしかいないんだが? おまえが食わないなら結局そのスタッフ役は俺になるんだが?」

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