第20話 勾玉の稲妻

アリア「第88号御神木を目指して!」


マックス「わかった。どうした?」


「奴国が破壊を企ててるの」


「御神木を破壊??」


「後ろに大きな影が見える」


「影?」


パイロット「国連軍より通信あり。護衛する。護衛する。であります。」


「国連もやっと吸収木の重要性がわかったのか?奴国の独占を阻止したいのだろう」


パイロット「ロナウド王子よりマックス王子に通信あり。王子お願いします」


「はい、兄さん」


「国連より護衛の打診があった。来てるか?」


「はい」


「その国連軍の後方にはジダン王国部隊30機を出動させた。好きに使え」


「わかりました。ありがとうございます」


(参ったな。戦争だな。それより困ったのは指揮官がアリアということだ……まっいいか!)


「アリア、第88号御神木に到着したら何をするんだ?」


「話すの……」


「話す?のか……そうか」


「モグ、ハンバーガーまであと何キロ?」


「33㎞」


「御神木は無事?」


「戦闘機が接近してるね!」


「え?!守ってあげられない」



 日常生活に変わりはなく、ただ御神木が光を幾重にも発し上空に浮遊しているだけであった。奴国はあくまでも秘密裏に事を進めるつもりなのだろう。


 戦闘機がミサイル攻撃の準備に入ると御神木はさらに100㍍上昇し、戦闘機を迎えた。そして根本の勾玉から雷を発し戦闘機に命中させ墜落させた。


黒田大臣「現在の軍事力が通用しないだと?あの勾玉はいつ作られたのだ?プランBだ」


 次は戦闘機、3機で御神木に火炎放射器を発し炎上させようとした。するとバリヤーを張り、1本の枝さえも燃やすことは出来なかった。


黒田大臣「木一本倒せないのか……プランCだ」


 これは事務所で行われた。御神木から発する光の解明と解読及びコンタクトであった。

しかしこれも使用されている文字さえ解読できなかった……


 黒田大臣は空を見上げた。


アリア「第88号は?いない?え?!上!よかった。元気そうだ」


「ありがたいけど大勢の部隊はいらない」


マックス「そうだな。わかった。待機させる」


「空挺1機とモグだけで充分だと思う」


 そう言うと空挺は上昇、第88号御神木に近づいた。


 第88号御神木はまだ興奮し、怒っているのがアリアにはわかった。


「ごめんなさいじゃすまないわよね。もうしないから落ちついて……」


 勾玉部分が赤色から青色へ変わったかと思うと触手を伸ばしてきた。


 アリアはモグに乗って飛んだ。触手は伸びアリアを取り囲んだ。すると勾玉が光を発した。


「卑弥呼です。とうとうこの日が来たのですね?」


「はい、アリアと申します」


「アリア、1800年でやってきたこと、またそれ以前より生きる木、滝、岩のお力をお借りして今、行うのです。あなたやってくれますか?」
















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