✾妖

空がまだ少し暗い時間にハァ…ハァ…という音で目が覚めた。なんだ?この音は何かの息の音に聞こえるけど俺は薄く目を開いた。そこには俺の体の上に息を荒らげる何かがいた。

ヒッ!…何だこいつ!?見た感じ人型の妖みたいだけど。そいつが何やら喋っているのが聞こえる。

「ハァ…神楽様…ハァ…遠くからず〜と拝見しておりましたが…ハァ…もう我慢なりません」

な、んだよ…こいつ妖のくせにストーカーか?起きたらまずいんだろうな。でも、何かしらの行動を行わないと退ける気がしないぞ。

「あぁ…神楽様のお顔立ち…なんて美しいのでしょうか!私は今猛烈にそのお顔に触れたい!だがしかし貴方様の美しいお顔を私のような穢れた妖が触るなどあってはならないこと!」

こいつ…いつまで俺のことを話してるんだ?そろそろ起きたいのだが…起きても危害を加えられそうに無いしもう良いかな?

俺は、「おはよう」と言って起き上がったのだった返ってきたのはとんでもない驚愕の叫び声だった。

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