❁対話
神楽の記憶が俺と接触したことによってやっと久神の力が解かれ始めた。これは良いことなのか悪いことなのか。そもそも、何故人と神は関わり合ってはならないのか?最高神様なら何かしら知っているのだろうが俺みたいな半端者に会うわけなんかないだろう、あの方は貴い御方だからな…。
それはさておき…久神に会いに行くかな。
俺は頭の中でとある場所を思い浮かべ備えられた力を使って一瞬でその場所に転移した。
俺が来た場所は久神がいつも仕事場やら住居として使っている花が咲き乱れる神殿だった。
「おーい久神!少し話がしたいんだが」
俺は神殿に向かって呼び声をあげてみた、すると強い風が吹き荒れて久神が姿を現した。
「あなたが来るなんて珍しいですね。何の用ですか?」
「神楽の記憶にかけた力を解いてほしい」
俺は単刀直入に言った、そのほうが回りくどくなくてこいつが嫌いな態度じゃないからだ。
「神楽……誰ですか?」
俺はその言葉を聞いて一瞬呆れた。確かに俺達は長い時間を生きていく上で沢山いる人の名前なんか覚えているわけがないがそれでもほんの数年前だぞ?
「俺が愛でていた人の子だ」
「あぁ…何となくだが思い出したな」
本当か?まぁそれは置いといて…。
「解いてくれるか?」
「無理だな」
そりゃそうだよな…そもそもこいつは人と神の関係を抹消する為に存在してるんだからな。なら…せめて解き方のヒントとかを教えて貰えれば良いか。
「なら、解く方法は?」
「そうだな…昔と同じ事をすればいい」
なるほど…昔神楽としたことをもう一度するのか!それで記憶が呼び返されるかもしれないな試さないよりは価値があるか…。
「分かったやってみる。それじゃあ人間界に戻るよ」
「あぁ…私はあまり入れ込まないほうがいいと思うがね」
久神のその言葉を聞いて俺は人間界に降りた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます