朧の夜に。
SOUYA.
最初の記憶 side ???
暗い所に居た。寒い所に居た。
辛くて苦しい、静かな雪の上へ裸足で立っているような気分だった。
手を伸ばしても届かなくて。声を掛けても振り向いてくれない。
もう嫌だ、と頭を振ったならば、お前が決めた道だろ、と強く諌められた。
だけれど、こんなに窮屈な思いをするのならば、あんなに簡単に首を振らなければ良かった。あんなに簡単に着いていこうとしなければ良かった。
自分の選択がここまで影響するだなんて思ってもなかったんだ、本当だ。
だっていつも、周りに合わせて頷くだけだった。首を振るだけだった。オレ自身に何かを聞かれた事なんて一回も無くて。
――――――――――――――。
ちょっと、
ほんのちょっと、調子に乗っただけじゃんか。
何も、全部奪っていかなくたっていいじゃんか。
全部、オレのせいだって…?
オレがあの時、
そもそもの話だ、オレだって勝手に連れてこられただけなんだぜ? 将来有望だとか、初めての例だとか、意味わかんない事言われて連れてこられただけなんだぜ?
なのに、
違う、違う、違う、ちがう、チガウ。
オレが壊したんじゃない。オレが殺したんじゃない。
違う、違う、…違う違う違う違う違うちがうちがうちがうちガウチガウチガウチガウ
オレじゃない、
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