学園一のマドンナで氷の女王と呼ばれる氷室麗華は、俺のペット
Crosis@デレバレ三巻発売中
第1話プロローグ
「ご主人様っ! ご主人様っ! ご主人様っ!」
そう言いながら俺の部屋のベッドの上で制服が皺になるのもお構いなしに俺にマーキングするかの如く体全体を使って擦り合わせてくる彼女の名は氷室麗華であり、俺の通う高校、いや、全国の女子高生の中でも一番美人と言われても頷いてしまう程の美しい美貌をしている。
髪は腰まで長く銀色に光り輝き、顔の作りはキリッとしており可愛いと言うよりかは美人寄りの作りである。
そしてその美貌に負けないほどのプロポーションをしており、胸は大きくはち切れそうなほどのサイズで、足はすらっと長く腰はくびれている。
その極上の顔と身体が今俺の部屋のベッドの上でこれでもかと押しつけているため、メロンサイズの胸はまるで突き立ての餅のような柔らかさと暖かさである事が厚い生地である制服の上からでも分かってしまう程の大きさである。
そんな彼女の首には俺がプレゼントした黒い首輪が着けられており、そこから伸びるリードは俺の手に握られている。
ちなみにこの首輪はぱっと見ではチョーカーにも見える。 間違いなく外でもこの首輪は着けて出歩くだろうと思った為チョーカーだと勘違いするようなデザインをわざと選んだのだ。
そして、俺は決して彼女には手を出さない。
もちろん魅力的で、手を出して良いのならばすぐにでも出したいのだが、そんな彼女は「私をペットにして下さい」と言ってくるような明らかに地雷持ちの女性なのだ。
目に見える地雷を踏み抜く勇気は、今の自分には無いのだから仕方がない。
「ご主人様っ好き好き好きっ!! はぁはぁはぁはぁっ。 んふーっ、良い匂い……誰にも渡さない……っ!」
そして今もなお幸せそうに俺の身体の上で必死に自分の匂いをつけようと擦り合わせてくる氷室麗華を見ながら『どうしてこうなったんだろう?』と思うのであった。
◆
春。
桜舞い散って緑色の葉が生い茂り始めた通学路を俺は死んだ魚のような目で俺が通う高校へと歩いていく。
今年から俺は高校二年生なので後二年はこの地獄を過さなければならないと思うとただの地獄でしかない。
想像するだけで登校する気力も無くなってしまう。
「おい、良い加減立ち直ったらどうだ? 遠くからでもお前の負のオーラが分かるくらい漂っているぞ」
そして、負のオーラを撒き散らしながら登校しているため俺の周囲には人が寄ってこないなか、唯一俺に近づいて明るテンションで話しかけてくる男性は、俺の小学生時代からの腐れ縁である幼馴染の東條圭介である。
俺こと犬飼祐也と東條圭介はそもそも親同士が仲が良いのでその関係で俺たちも家族ぐるみのイベントを重ねていくにつれて自然と仲良くなった間柄である。
「そうは言っても立ち直るのは流石に無理すぎるわ……」
「いや、まぁ気持ちは分かるんだが……月並みだが女性は星の数ほどいるって言うしな? 元気出そうぜ?」
「だが彼女は彼女一人しかいない……」
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