異世界転生、語るに落ちる、読むに落ちる
@minato3_7_1_0
異世界転生、語るに落ちる、読むに落ちる
問:異世界転生は存在するか。
答え:存在する。
ジャンル自体が創作上の、いわゆるフィクションだと思っただろうか。だが、それは思い違いだ。
幸か不幸か、異世界転生という現象は存在する。
「小説家に○ろう」というサイトは昨今、異世界転生の作品ばかりが数多くみられる。ランキングを見れば、全てが異世界転生系のジャンルだ。時代の潮流で、人気ジャンルと評して間違いないだろう。
日間や月間でランキングに乗る作品は書籍化されやすい。本の帯に web 小説サイトで一位獲得という煽り文が書けるからだ。
特にラノベの第一巻は、表紙買いをされやすい。小説という媒体のせいか、中身の質を瞬時に判断しづらく、差別化できるところはタイトルと表紙と帯くらい。そこで皆が読んでいる証拠を突きつけられれば、ハズレではないと思うだろう?
さて、ジャンルが盛り上がることはいいことだが、いくらなんでも異世界転生系の作品が多すぎやしないだろうか。
いくら書籍化する前から固定ファンがいるからといって、彼らが買ってくれるからといって、昨今の出版不況に反比例するように異世界転生系のラノベが人気になりすぎではないだろうか。
読者は憧れているのだ。
どうしようもない現実から、新天地を求めること。毎日、やりがいのない仕事で人生を過ごすより、波乱に満ちた大冒険をすること。命は絶対に失われないという保証付きで。
もちろん、ただ異世界転生をすればいいわけではない。
小説には情景描写という技法が存在するように、異世界のリアリティは重要だ。
まるで目の前に大自然が広がっているかのように、まるで多種族が一つの町で助け合って暮らしているかのように錯覚させることは、読者の興味関心を引き付ける上で外せない描写だ。
考えてみてほしい。
その「リアリティ」とやらは、どこから生まれてくるものなのか。
ここで最初の質問に戻る。
――異世界転生は存在するか。
勘のいい君なら理解しただろう。
そう、作者が実際に異世界転生をして、この地球にやってきたのだ。
元々、ムコウ側の生き物がコチラに来たのかもしれない。コチラ側が、ムコウ側に転生して、更なる転生で帰ってきたのかもしれない。
正直、どちらでもいい。
強調すべきことは、実際に異世界転生をした人間がいるということだ。
でなければ、あんなリアリティを作品に出せるはずがない。
とは言うものの、全てが全て本物の経験談というわけではない。
分かりやすいように、異世界転生の例も交えて話そう。
異世界でスライムになったり、スマホを持って行ったり、一億年ボタンを連打して修行したり。
ここら辺は、フィクションならではの作品である。上記で挙げた例は、人間が生み出した物が関わってくるからだ。
異世界という異世界を探し続ければ存在するかもしれないが、人間の創造物が、別世界にも同時間軸に存在するとは考え難い。
同じ宇宙で、地球と全く同じ星を探すようなもの。
では、どれが本物か。
死に戻り、幼女が部隊を引き連れて戦地に向かう話、悪役令嬢になって自身の破滅の結末を回避する話。
誰もが知るような人気作品ならば、ルポルタージュの可能性が高い。
ただし、全ての作品は脚色されて本物と分からないように細工がしてある。素人では、真偽を確かめるのは困難だろう。
チートを手に入れる、などがカモフラージュのいい例だ。
だいたい九割は偽物だけど、一割程度は本物かな。
......時間停止モノの AV ってツッコミはよしてくれ。
(続く)
異世界転生、語るに落ちる、読むに落ちる @minato3_7_1_0
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