さよならもいえずに

後悔

第1話

朝、6:00頃に起床し、身支度を済まして7:05には家を出て、学校に向かう。扉を開けると澄んだ空気が気持ちいい。うちから学校までは約30分。8時10分までの登校。だけど、私は朝早くほとんどいない時間帯に登校する。なぜなら朝は彼に会うからだ。彼とは、去年から同じクラスになった、中森秋。身長は 160cm超えで、眼鏡をかけている、いかにも好青年な風貌だ。今日もいつも顔を合わせるお社の前で挨拶を交わす。

「おはよう、石城さん。」

「おはよー、知佳。」

秋の声と、彼の幼なじみで私と同じ部活の海斗が挨拶をする。

「…おはよー」

少し遅れて挨拶すると、三列に並んで私たちは学校に向かった。

学校への登校中、秋というより、海斗とずっと話していた。最近ハマった漫画のこと、同じ部活仲間のこと、たまに秋も混ざって話をした。それだけで私はとても満たされた。

でも、少しだけこの頃からなにか胸騒ぎがしていた。今思えば、もっと最初から気づいてあげれたらと心から後悔していた。

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