物語冒頭に出てきた可愛い女の子が、理由もわからず無残に殺されている描写がとてもショックでした。

自分が目撃した殺人の事実をその後、まるで他人事のようなこととして軽く話題にするイアン。

どう考えても少女の殺人と何らかの関係があるティムを警戒することも、嫌悪することも、正義の感情を向けることもなく、むしろ好意的に受け入れているのは、これからの物語で語られるであろう"過去"に理由があるのでしょうか。

文章自体は軽妙に会話が綴られており読みやすいのですが、殺人がいとも気軽な犯罪、日常的な犯罪として描かれるダークかつノワール・ファンタジーなジャンルのお話かな？と読ませていただきました。

なかなか読む人を選ぶコアな嗜好を持った作品かと存じます。

自主企画にご参加いただき、ありがとうございました！