第44話 火属性の大地に向かうと
白の大地の南部を
そのダンジョンは
マリアンヌは廃墟の街の外に広がる森の中から廃墟の街の様子を見ていた。
「オウガの
マリアンヌはオウガたちがいない場所に移動し、城壁の
マリアンヌは
マリアンヌは紫色のローブをなびかせながら城壁を飛び越えた。
廃墟の街の建物はほとんどが崩壊し自然に飲み込まれていた。
また廃墟の街の中心部には南北に伸びる細長い巨大な湖があった。
マリアンヌが廃墟の中に侵入すると魔力の濃度が変化した。
「このダンジョン、あんまり育っていないようね。それはどうでもいいんだけど」
マリアンヌは街並みを
すると、宙に浮いているマリアンヌにオウガたちが気付き近寄ってきた。
武装したオウガたちが武器を高く
マリアンヌは上空から
マリアンヌは
「
マリアンヌは風属性の上級魔法をオウガの群れに向かって行使した。
オウガの群れは全身を槍状の風に
マリアンヌはオウガたちには目をくれず再び周囲を見渡した。
「
マリアンヌが飛びながら魔力の流れをたどっていると、廃墟の街の中心部に途中で
「あそこかしら。依り代を確認したらティータイムにしましょう」
マリアンヌは横倒しになっている高層ビルの破壊された壁の穴から建物の中に
まだ日は高かったが建物の中は暗かった。
マリアンヌは持っていた杖の
建物一室は
「横倒しになってるから移動が面倒ね。浮いて移動するのも
マリアンヌは地面に降りると部屋の中を軽く
「さすがにすぐには見つからないですね。ゴーレムの玉の発見時の状況は聞いてるし、あるんだったらすぐに気付くでしょう。他の部屋に行きますか」
マリアンヌは宙に浮くと高い位置にあるドアに移動した。
マリアンヌは
ビルが倒れているせいで廊下は上下に伸びており、下の突き当りの地面には様々なものが
「上から行くしかないですね。部屋を
マリアンヌは横倒しになっている高層ビルの上層階に向かった。
廃墟のビルの部屋を一つ一つ捜索していると、時々部屋の中にオウガたちがいた。
「高層ビルに住むオウガか。
マリアンヌは目に付いたオウガを片っ端から魔法で攻撃し
建物の中を移動しているとマリアンヌは吹き抜けの広大な空間に出てきた。
そこにもオウガの群れがいたが、その中に
手には刀身が分厚くて巨大な剣を持っていた。
その背後には濃厚な魔力を
「あれが依り代か。船の
マリアンヌは飛びながら依り代にゆっくりと近付いた。
巨大なオウガやその周りにいるオウガたちが空中にいるマリアンヌに向かって
「あんたが守護獣? 依り代を観察したいから死んどいて。どうせ別の魔獣が守護獣になるんだから。それと霊体、ダンジョンは破壊しないから安心して」
マリアンヌは魔術書を持ち杖を守護獣のオウガに向けると、先ほどの広範囲風属性魔法を発動した。
魔法が発現し、槍状の空気の塊がその場にいたオウガたちを
空気の槍の雨が止むと室内は、
マリアンヌは瓦礫が散乱し、穴だらけになったオウガたちが倒れ伏す地面に降り立った。
すると、マリアンヌは真っ白な
「
マリアンヌは水筒を開けティーカップに温かい紅茶を
「ん~。いい香り。・・・。美味しいわ。さすが古代魔法文明の
マリアンヌはドライフルーツを取り出し紅茶とともに楽しんだ。
マリアンヌは
「さて。捜索に移りましょうか。あるといいけど」
マリアンヌは依り代がある部屋を
しかし、数日かけて一部屋一部屋見て回ったが何も発見できなかった。
「ないわね。根元に行ってみますか」
マリアンヌは折れたビルの根元部分に向かった。
その根元に残ったビルは3階部分しか残っていなかった。
マリアンヌが空を飛ぶと天井のない3階に降り立った。
「やれやれ。ここも
3階部分には瓦礫や様々な道具のほかに泥や砂が
「風で吹き飛ばそうかしら」
マリアンヌは杖を向け魔法を発動しようか迷ったが結局止めた。
「万が一ゴーレムの玉があったら立ち直れないわ。探しましょう」
マリアンヌは瓦礫を取り除きながら
3階を捜索し終え2階に降りようとしたが、2階への階段が瓦礫で
「仕方ないわね。横から入りましょう」
マリアンヌは宙を飛び、2階の窓から室内に入った。
するとそこにはやはりオウガたちが群れていた。
「はあ。ここは大人気のビルのようね。『
マリアンヌは室内にいたすべてのオウガを一瞬で
マリアンヌは捜索を再開した。
2階にも1階にも何もなかったが、地下への階段を見つけた。
マリアンヌはオウガを排除しながら地下の捜索を開始した。
すると、地下の廊下の突き当りに白砂が散乱しており、破壊され穴が開いた金属の箱が置いてあった。
「っ!? あ、あれはまさかっ!?」
マリアンヌが床に大量に散らばっている白砂をがむしゃらにかき分けていると、白い玉が出てきた。
「っ!?」
マリアンヌは
するとマリアンヌの脳内に情報が流れ込んできた。
「っ!?」
マリアンヌは
マリアンヌの体は
「・・・。本物よね。・・・。見つけた。とうとう見つけたわ。とうとう見つけたのよ。これで私も真の魔女。本物の・・・。くぅ~っ。いけないいけない。魔女たるもの平常心を
マリアンヌは深呼吸をして心を落ち着かせた。
「ふう。ゴーレムの名前は何にしようかしら。ん~。メリル。いい名前。さすが私」
マリアンヌは大切そうにカバンにしまい込んだ。
「ゴーレムの
マリアンヌは白の大地にかつて存在した国の首都にある古代遺跡に住む魔女のマーシャの元に向かって飛んで行った。
アイゼンとアンドロイドのルナは数週間を掛けて、かつて白の大地に存在した 『ダーブルラ帝国』の首都『ビンロージュ』に
アイゼンとルナは古代遺跡ダンジョンのいつも利用していた一室に向かった。
「ふう。やっと着いた。ずっと歩き詰めだったから足が棒のようだよ。今日は何もしない」
「わかった。では私は白砂が大量にある部屋に行ってくるね」
「うん。いってらっしゃい」
ルナは地下2階に降りて行った。
ルナは古代遺跡ダンジョンの白砂が大量にある部屋で、大量の白砂をバックに
一方、同じ古代遺跡ダンジョンの一室に魔女のマーシャがいた。
魔女のマーシャはアンドロイドのマリィから『女神』が戻ってきたことを知らされた。
「ようやく戻ってきたのね。お
すると、マリィが古代遺跡に接近してくる人物を
「マーシャ様。マリアンヌ様がこちらに向かっております」
「そう。ゴーレムの玉は見つかったのかしら」
「はい。玉を所持しております」
「っ。そう。それは良かった。ここも
翌日、アイゼンとルナは首都『ビンロージュ』を立ち、アルケド王国に向かった。
アイゼンとルナは白の大地の西部に向かって平原を歩いていた。
「アイゼン。これからの予定はどうするの?」
「そうだな。まずは
「そうね」
「その後は、旧『エルム王国』をなにもせず通り過ぎて、旧『エクリュベージ王国』もなにもせず通り過ぎてアルケド王国に帰ろう」
「どこにも立ち寄らないの?」
「うーん。何かあったっけ」
「『エクリュベージ王国』に『炎の
「ああ。そこだけ行ってみるか」
「わかった。そこまで最短で進むわね」
「頼んだ」
平原を西に向かって進んでいくアイゼンとルナを魔女のアンドロイドのマリィが監視していた。
マリィは限界ギリギリまで『女神』を監視していたが、『女神』が契約者を守護するための範囲外に出ると魔女のマーシャの元に帰っていった。
監視の目がなくなったことを察知したルナはアイゼンにとある提案をした。
「白砂で武器を作っていいかしら」
「いいよ。どんな武器?」
ルナが白砂が入ったバックを地面に置いた。
「魔力を
「いいね。魔法は
「ええ。何か特殊な能力は必要?」
「いや。ただ異常に
「持っている魔剣は?」
「使いたいけどもっと腕を上げてからだね。細いから
「そうね」
ルナは片刃で
ルナは白砂の刀と刀を
「どうぞ。アイゼンの刀には魔法を
「うん。それでいい。ありがとう」
アイゼンが刀を白い
「いいね。格好いいよ」
「そう。よかったわ」
アイゼンとルナは腰に白砂の刀を吊るした。
数日後、アイゼンとルナは白の大地の西端にある廃墟の街にたどり着いた。
すると、廃墟の街で唯一残っている
アイゼンとルナが
「こんにちは」」
「やあ。『女神』さん。やっと戻ってきましたか。心配しましたよ。まあ、なんにせよ無事でよかった。成果はどうでしたか」
「閉じたダンジョンを三つとも開放してきたわ」
「っ!? それはすごい。さすが第1級ですな。これで白の大地からの魔獣の
「それは違うわね」
「っ!? どういうことです?」
「閉じたダンジョンは魔力の質が違うだけでもう普通のダンジョンと同じ状態になっていた。閉じたダンジョンから新たに魔獣があふれるという事はなかった。過去に閉じたダンジョンから
「そうですか。まあ、原因が分かってよかったです。白の大地の魔獣は強いですからね。白の大地は遠いですから今後も冒険者が
「そうね」
「白の大地に行きたい冒険者がいた場合は止めたほうがいいですかな?」
「白の大地の中央に山脈が南北に
「白竜ですか。見たので?」
「いえ。
「そうですか。第1級のルナさんでも無理でしたか。白の大地を
「いえ。まだ日が高いので先に進むことになっているわ」
「そうですか。気を付けて王国に戻ってください。冒険者ギルドに白の大地についての情報の報告もお忘れなきよう」
「ええ。わざわざ来てくれてありがとう」
「いえ。あなた方こそです。わざわざここに立ち寄らなくても王国に行けたのに」
「行くところがあるの」
「行くところ?」
「炎の館」
「ああ。エクリュベージ王国の南東部にある火属性の大地ですか。もうすぐ本格的な冬ですからね。火属性魔力の魔石は
「ええ。さようなら」
「さようなら。お元気で」
「はい。あなた方もお
アイゼンとルナはコナーと別れ、白の大地の西で接する滅びた国『エルム王国』に向かった。
アイゼンとルナが旧エルム王国を
「アイゼン。『炎の館』ダンジョンは旧エクリュベージ王国の南東部にあるけど、直接向かう? それとも旧エクリュベージ王国の古都ラストスノーにある宮殿跡地に寄ってから向かう?」
「宮殿跡地って白の大地から流れて来た魔獣を狩るために拠点にしてた場所か。
「わかったわ」
アイゼンとルナは旧エルム王国を抜け、旧エクリュベージ王国南東部に足を踏み入れた。
アイゼンとルナが森の中を進んでいると前方に山脈が見えて来た。
「アイゼン。あの山脈に火属性魔力を
「へえ。そんな場所があるんだね」
「ここの王国が滅ぶまではその石で炎属性の斧などの武器が造られていたんだって」
「へえ。炎の斧って格好いいね」
「採掘場は4つあってダンジョン化しているわ。採掘で出来た縦穴や横穴が無数にあるそうよ」
「へえ。炎の館も近くにあるの?」
「炎の館は山の
「火属性の大地か。熱そうだね」
「ええ。大地が熱を持つせいで焼け
「へえ。どんな魔獣がいるの?」
「有名なのは炎馬ね。群れで移動しながら生活しているそうよ。基本的に温和な性格をしているから攻撃をしない限り安全だそうよ」
「そうなんだ。見てみたいね。会えるかな」
「どうかしら。運が良ければ
しばらくして森を抜けると焦げた
所々に火が燃え白い煙が立ち上っていた。
「おお。これが火属性の大地か。確かに火属性魔力を感じるね。見た感じ歩けそうだね」
「ええ。炎の館に向かう? それとも火属性の石を採掘するために山に向かう?」
「炎の館に行こうか。そっちで何か見つかったら火属性の石はあきらめよう。荷物になるからね。山だし」
「そう。ちなみに火属性の大地では炎の草を採取できるわよ」
「へえ。そうなんだ。どんな草なの?」
「赤い草で夏になると炎の花を咲かせるわ。だから今は見られないわね」
「そうなんだ。残念。でもまあ採取はしようかな。炎の館に向かう途中で見つけたら教えて」
「わかった。こっちよ」
アイゼンとルナは炎の館ダンジョンに向かった。
しばらく行くと、焼け
屋敷は
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