妖霊奇伝
黒白鬼《あいろき》
序章 異ナル二ツノ世界
炎華 サイド
第一怪 見エル少女
この世には、不可解な現象を引き起こす存在——がいて人々は、その存在の事を口を合わせて 【妖怪】——と呼ぶ。
妖怪は、多種多様で不思議な力を持っており人々を驚かせたり、怖がらせたりするなど噂が広まっているが一般的には、妖怪の存在と言うものは、伝説や昔話での存在であり実在しないとも思い込んでる人達もいる。
それは、それで仕方のない事である。
何故なら人間には、妖怪を視認出来る者と視認出来ないニ種類の人間達が存在するからである。
その理由は、大きく二つある。
一つ、何の力も持たぬ普通の人間。
二つ、【霊力】と呼ばれる力をその身に宿している者。
霊力を宿し、妖怪を視認出来る者たちの事を
【霊能力者】と呼ぶ。
***
ココは、人間世界。
何もなく平和で人々が安らぎを感じ穏やかに日々を謳歌し生活している場所である。
そんな世界に一人の少女の姿があった。
黒く紫の入ったロングの髪。
黒い制服に蒼いリボン。
表情は、いつもどことなく笑顔は、なくどちらかと言えば暗い方。
「やっぱり一人でが楽だなぁ〜」
下校時間になり一人誰とも帰る事なくただ静かに一人で下校する事がまるで日課のようになってしまっている。
私は学校にいると窮屈で仕方がないから下校時間一人で帰る時は、本当幸せって感じに思える。
何言ってんだろうなぁ〜っていつも思う。
周りからは、どうせ変な風に思われても仕方ないって事は、嫌なくらい分かりきっているそれは自分自身が一番理解してるつもりだったのに……。
何故、私が嫌われているかと言うと私に宿る不思議な力によるものが原因である。
その力と言うと実のところあんまりまだはっきりしていなくて何のためにその力がありどうして私なんかに宿ったのかも未だ分からずのままだ。
その力の存在に気づいたのは私がまだ幼い頃。私は父親、母親と一緒に寝たり出かける機会があった。
そして、ある日の夜の事だった。
私は父親、母親と三人で夜眠っていた。
そんな時だった……。
私の目には、奇妙な存在が見えた。
動物? 違う。
物? コレもまた違う。
何を浮かべても例えられる物が何一つとして無い。
何せそれを見たのがその日が初めてだったからだ。
それを期に小学生、中学生と成長して行くたびに彼らの存在がより鮮明に視認できるようになったが……。
その事を両親やはたまた周りの友達に伝えるをも上手く伝わる事は無くむしろ馬鹿にされたり嘘を言ってるなどしまいには、いじめにつながるなど散々な日々が続いた。
だからそれ以降この事は本当に信頼出来る人と出会うまではもう口にしないと決め、友達とも関わるのも個人的に辞めた。
友達を作るなど関係を築く事を辞めたおかげで結果的には、高校に上がった頃にはイジメは、なくなったが……。
代わりに私には困った時に相談出来る友人の1人も出来なくなってしまった。
だからどうって事は今は特に何もない。
だが、しかしコレから先、嫌もしかしたら私はもう出遅れていたのかもしれない。
私のいる街【
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