異世界にて俳句・短歌詠む

バルバルさん

異世界にて俳句詠む

ドワーフの里にて俳句詠む

炎酒飲む顔紅き守衛かな


(季語=炎酒【ほのおざけ】:冬

ある冬の事だ、ドワーフの里にて門を守る守衛が酒を飲んでいた。聞くとそれは炎酒というものらしく、安価だがかなりきつい冬の酒だという。強い酒がないと元気の出ないドワーフらしい光景だ。そんな炎酒を飲み頬を紅くしながら冬に門を守る守衛を見て詠んだ句)


土剣飾る奥方おくゆかし


(季語=土剣【つちつるぎ】:新年

新年に友人のドワーフのもとに行くと、奥さんが土でできた剣を鍜治場に飾っていた。なんでも、ドワーフの鍛冶屋の風習らしい。それを飾る背の小さなドワーフ女を見てなんとも友人が羨ましくなった。飾る様子に上品な気品を感じたのだ。そんな時に詠んだ一句)


雲母蟹石喰らい鳴る山の声


(季語=雲母蟹【うんもがに】:秋

秋にドワーフの里を訪れると、小さな破裂音のようなものが山から聞こえることがある。友人に聞くと、これは雲母蟹という石を食べる蟹の食事音らしい。この音が聞こえ始めると、ドワーフは秋を感じるのだそうだ。ドワーフの里の秋を詠んだ一句)

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