第109話 エピローグ?
ノックス中尉とファイン少尉はモフモフ島にいた。
2人の目の前にはシロとハク。2匹の巨大生物が元気に動きまわっている。
しかし、そこにパウンドの姿はない。
「パウンドさん、最近ここに現れませんね」
ファイン少尉が少し寂しそうにノックス中尉へ話しかける。
「ああ、そうだな。一体どこにいるのやら」
ファイン少尉に返事をするノックス中尉も少し寂しそうだ。2人は島を歩きながら会話をする。
「世界のどこにでも行けると喜んでましたから、旅行にでも行ったのかもしれませんね」
「そうかもな。俺たちからの任務もシロとハクに押しつけていたからな」
パウンドは自分の任務を子供のシロとハクに押し付けていた。
「そうですね。自分の仕事は終わったといった感じで満足そうにしていましたからね」
「まあ確かに
「そうですよね。パウンドさんの影響で世界中のんびりムードになりましたからね」
パウンドたちがモフモフ島でのんびり過ごす姿を見て、世界中の人々はすっかり腑抜けになっていた。
「ああ、不思議な巨大生物だった。……いや、死んだ訳じゃないから、『だった』はおかしいか」
「そうですよ。世界のどこかで元気にしていますよ」
「そうだな、レーン博士も言っていた。パウンドは世界のピンチにまた現れて活躍すると」
ファイン少尉とノックス中尉は、モフモフ島に来る前にレーン博士たちとパウンドのことを話し合っていた。
「ええ、レーン博士は、巨大異星人や巨大宇宙生物が攻めてくるとか、地底から太古の巨大生物が復活するとか言ってましたね」
「ああ、どこまで本気なのかさっぱり分からないが、レーン博士とホルダー助手で話が盛り上がっていたな」
「ええ、2人とも凄く楽しそうでした。レーン博士はパウンドが死んでも第2、第3のパウンドが現れるかもしれないと言ってましたね。ホルダー助手に『パウンドをそんな気軽に殺してしまって大丈夫ですか』とつっこまれていましたけど」
「そうだったな。逆にホルダー助手は『メカパウンド軍団のAIが暴走して人類の敵になった時、再びパウンドが現れる、これはロマンですよね』とも言っていたが」
「そうでしたね。今度はレーン博士がホルダー助手へ『キミはAIに何か仕込んでいないだろうね?』と言って心配していましたね」
「ああ、アレで優秀な博士たちなのだから不思議なものだな。まあこのまま平和なら良いが、博士たちの言うようにこの先も何が起こるかは分からないということか」
「そうですね。この世界は不思議なことばかりですから、何があってもおかしくありませんね」
そう言ってファイン少尉とノックス中尉は、パウンドのいないモフモフ島から、どこまでも続く平和な広い海を眺めていた。
◇
ファイン少尉とノックス中尉が眺めるずっとずっと先の海の底。
僕らはモフモフ島から遠く離れた海中にいた。
巨大なホタテがとても美味い。知らない海域に行くとたまに美味しい巨大生物を発見する。ここがどこだか分からないが、世界中の人間とトモダチなのでどこへ行っても安心だ。
---------------ここどこだろうね?
《何も考えずに遠くに来てしまいましたね》
そんな話をしているうちに何故か僕らは白い光に包まれてきた。この白い光は進化の時に見たものだ。
---------------あれ? これって進化の時に見た白い光?!
《そうですね。進化するようです》
---------------えっ、死にそうになってなくても進化するの?!
《うーん、平和な生活に合わせて進化するのかもしれません》
----------------ええ、そんなこともあるんだ!
僕らは白い光に包まれた。僕らが次に進化する先はなんだろう。
終わり
〜あとがき〜
ここまでお読みいただきありがとうございます。
レーン博士たちの想像通りになるかは分かりませんが、また特撮系の似たような話を書きたいと思っています。完結まで書き終えてから公開しようと思っている上に遅筆のため、次回作をいつ公開できるのか分かりませんが、気長お待ちいただけると嬉しいです。
最後に恐縮ですが下にあるレビューを貰えると執筆の励みになりますので、気軽に押して貰えると幸いです。
最後までお付き合い頂き本当にありがとうございました。
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