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A「二作書いたらどうすか?」

Z「去年のデジャブですね。お断りします」

A「200枚ならいけませんか? まだ二ヶ月ありますよ。一作目書いている間にキッチキチに緻密なプロットを章立てまでしておつくりしてさしあげますよ」

Z「人間、できることとできないことがあるんです。安請け合いして職場で迷惑かけていませんか」

A「それはそちらのような。会社って人生の一部ですからね。しかも、簡単に裏切るし、人生を保障してくれませんよ。わかってます?」

Z「危ない方向にそれそうなので一つだけ。それでも仕事して稼がないと小説書けないんですよ、我々はアマチュアなんですから」

A「素人といってほしいすね。アマチュアだと、一応は成果を出しているように聞こえます」

Z「話戻しますが、できないことを口にするなというのは、あとは書くだけみたいなハイレベルなプロットができるんですか、と匂わせているんですからね」

A「じゃあ雑なプロット乱れ打つので、ものにならなくても書いてみてください。途中で行き詰まったら別のプロットで。てか、最近、書いてるんですか。五月末に死にそうになっていたのは知ってますが、あれからノホホンとインプットばかりしてません?」

Z「大事ですよ、インプット」

A「片寄っていやしませんか」

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