希臘第一高校

社畜オンパレード

α1

 希臘ギリシャ第一高校でのある日… 


 生徒指導室で、αアルファΩオメガが会話していた。


「全く…君のせいでΧカイ先生に怒られるじゃないか」


「まぁ、今回は五分五分ってとこだな」


ガラガラ


部屋のドアが開く


「おぉ、きちんと来てるな…」


「もちろんですよ。」


「全く先生にも舐められたものだぜ」


「まぁ、ともかく今回の件はδデルタが仲を持ってくれて良かったものの、今度こんなことがあったら、即退学だぞ。」


「...承知してます。」


「全く...ゼウス校長先生も大目に見るとのことだ。今回は、α反省文3枚で許すから、αはもう帰っていいぞ。」


「ちょ...俺は?センセイ」


「お前は、別件でまだたっぷり話す事があるから、そうだな〜Ωは反省文5枚ってとこだな」


笑顔で笑う先生と、絶望するΩであった。


玄関で、Ωを待つαがいた。


「Ωおそいな〜」


とそこに、δが来た。


「おっ、αじゃん。Ω待ち?」


「...うん」


「なんか言いたげな顔してるな!俺にはお見通しだぜ」


「あ、あのδくん、今回の件ありがとう」


「え?あぁ、大丈夫大丈夫気になさんなよ。」


そう言いδは去っていった。そうしているうちに周りにいた生徒たちも帰っていった。そして、ようやくΩがΧ先生と一緒にやってきた。


「Ω!遅かったね...」


「あぁちょっと先生の話がな...」


「コラ!聞こえてるぞ、第一にお前がこんな事を起こさなかったら…」


「はいはい、わかったっての話はまた明日でも聞くから。」


「じゃあ、明日も指導室で待ってるからな、αは明日朝イチに俺のところに来て反省文渡すようにな」


「…はい」


こうして2人は帰宅した。


次の日、学校では、いつも通り授業が行われていた。


昼休みになり、昼食を食べていたαの元に


「おい、α一緒に飯食おうぜ!」


と声をかけてきたのは、βベータだった。


「いいけど、今日は何かあった?いつもは、ζゼータと一緒に食べているんじゃなかったっけ」


「んーなんか、あいつ用事あるらしくてさ〜たまには違う奴らと食べたくてさ〜」


「そうなんだ。じゃあ、中庭行かない?天気もいいし。」


「おっ、良いねぇ〜行こう行こう」


2人で話しながら歩いている時、ふと教室を覗いたβが言った。


「あれ、ζどうしたんだろう」


そこには、椅子に座っているζの姿があった。


「確かに、おかしいな……ちょっと見てくるわ」


「うん、分かった。」


とそこへ、εイプシロンが現れた。


「あら、αくんじゃない?」


この子はεちゃん、クラスでも人気が高い女の子である。

「あっ、εちゃんか……こんにちは。」


「私もご一緒しても良いかしら?」


「う、うん……良いと思うよ」


「ありがとう、αはやっぱり優しいね。」


すると、εが急に立ち止まった。


「どうかしたの?」


とαが聞くと


「いえ、なんでもないわ」


と言いながら微笑みを浮かべた。その瞬間、αの心臓は高鳴った。


(な、なんだ今の感覚は……)


 この時、αは体験したことのない心の高鳴りに驚いた。


そこへβがやって来た。


「ごめんα、あいつ体調悪そうだから保健室連れてくから、今日は一緒にたべれそうに

ねぇわ。ほんとごめんな」


と言うと、εを連れて行った。


そして、1人になったαはベンチで考え事をしていた。


「なんだろう、この感じ……今まで感じたことの無いような感情だ……」


そんなことを考えていると、突然後ろから肩を叩かれた。


振り向くとそこにいたのは、δだった。


「よう、元気にしてたか?」


「あぁ、まあまあかな……」


「お前はこれからもっと気をつけた方がいいぞ。」


「え?どういうこと?」


「じゃあ俺はもう行くからな。」


と言って去っていくδの背中を見ながらαは思った。


「δどうしたんだろう…」


と。


その後、ζはなんとかβを説得し、3人で昼食をとったらしい。


しかし、αは放課後まで、ずっと上の空だった。


その頃、ゼウス校長は……


「いよいよ、あの子達も動き始めたみたいだね。」


と呟き、ニヤリとした。

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