間違ったお弁当
バブみ道日丿宮組
お題:とんでもない弁当 制限時間:15分
毎日母親にお弁当を作ってもらってる以上、文句をいうのは間違ってる。
のだが、これはさすがにないようなきがするぞ。
使ってるお弁当は二段あるやつで、それぞれにご飯とおかずが入ってるのが普通。
で、今日のは両方白いご飯だった。
これはあれだね……父親のお弁当と混ざったんだろうな。
だから、あれほど色を変えろっていってたのに……。
はぁ。
哀れみを受け、クラスのみんなからおかずをもらった。
ご飯は食べ盛りの男子が食べてくれた。
さすがにご飯を二段食べる力は私にはないよ。
冷たくなったご飯を、しかも二段なんて……ね?
家に帰って、間違ってたことを話すと、怒られた。
開ける前に言って頂戴って。
いやいや……開ける前にどうやってわかれっていうの?
形で判断? 匂いで判断? 透視?
そんなスキルは私にはないぞ。遺伝もされてない。お母さんにはそんな能力あるの? あるなら、間違えないよね?
夜。
父親が帰ってくると、当然同じ話題になった。
まぁさすがに私と違って、おかずが多いだけなので問題はなかったみたいだが、白いご飯が恋しいな的なことを話した。
そのおかげなのか、父親のご飯は丼に入れられた。そういう意味で言ったわけじゃないと思うのだけど……。
次の日からお弁当をカバンにしまう前に開封するという儀式のようなものが誕生した。
いっそのこと、お小遣いを多くもらって、学食かコンビニで昼食を買うのもいいかもしれないが許されないだろうね。
なにせ父親がずっとそういう生活をしてるのだから……。
生活を改善するには、自分で作るのもいいかもしれない。
早起きにもなるし、料理の腕もあがるかもしれない。
もっとも今まで作ってきてないのに、作れるとは思ってはいない。
誰でもできるというわけじゃない。人にはそれぞれ長所短所がある。私の場合は、まだどっちなのかわかってはいない。
それでも毎日やれば、多少は変わると思う。
経験は力なりってね。
間違ったお弁当 バブみ道日丿宮組 @hinomiyariri
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